男女の出会いの形態は時代背景を敏感に反映するものだ。数十年の歴史のある婚活パーティーや結婚相談所といった商業的な婚活サービスは、どこかに後ろめたい感情が潜み、馴れ初めを公言することを躊躇する者も少なくなかった。
PCやスマートフォンなどでインターネット空間に囲まれた現代社会に必然的に発生した、マッチングアプリによる出会いは今や日常的な出来事である。アプリで知り合ったカップルに大して違和感も感じなければ、マチングアプリで知り合ったことを当事者が恥じることもない世界だ。
昭和や平成の始め頃までありきたりだった職場恋愛や、同じコミュニティーや知り合いの男女を引き合わせるお見合いオバサンが影を潜めた現代社会。
肌身離さず持ち歩くスマートフォンで、自らが求める条件の異性を検索して、お相手探しをするのは普通のことである。
アプリで気軽に相手を検索するだけでなく、プロのコンシェルジェがお相手探しや婚活のアドバイスをしてくれるサービスも一般的だ。従来の結婚相談所は、マッチングアプリの手軽さとプロのコンシェルジェが適切なアドバイスで男女の間を取り持つ親身さで、新たな婚活サービスのあり方を模索している。
誰もが当たり前のように婚活サービスを利用するようになった現代社会における最新の婚活情勢を紐解いてみよう。
Table of Contents
リモート婚活:オンラインでの恋愛探し
2021年、彼はパソコンの前に座り、オンラインの婚活パーティーに参加した。自宅で缶酎ハイを飲みながら、緊張せずに話せるように気持ちを落ち着かせた。画面には全国から集まった男女が次々と映し出され、最終日のイベントが始まった。
「みなさん、最終日ですので、積極的に結婚後の暮らしについて話し合いましょう」と女性司会者が言った。男性は落ち着かない様子で、目当ての女性がまだログインしていないことに気がかりを感じていた。
彼は約3カ月前から婚活を始めた。これまで結婚に関心がなく、趣味の釣りに没頭していた。しかし、昨年の失恋をきっかけに結婚への意欲が高まった。コロナ禍で街コンも中止になり、頼りになったのがオンラインの婚活サービスだった。
婚活パーティーはビデオ会議システムを使い、参加者全員が画面に映し出された。自己紹介の後、運営側が参加者を少人数のグループに振り分け、話が盛り上がることもあった。
男性の表情が明るくなったのは、約15分後だった。意中の女性が画面に現れ、2人きりで会話を交わすことができた。日付が変わる頃、彼は思いを告げた。女性も好意を寄せ、翌日、オンラインの「お見合い」で交際を始めることで合意した。
しかし、結婚に向けての壁は高かった。コロナの影響で遠距離関係になり、転職も考えたが求人が見当たらなかった。さらに、両親の反応も気になるという。
福岡県の緊急事態宣言が解除され、彼らは初めて直接会うことになった。彼は喜びを感じながらも、壁を乗り越える決意を語った。
オンライン婚活の人気は増加しており、市場規模は拡大傾向にある。大手企業もオンラインデートなどの機能を導入し、AIの活用も進んでいる。
オンライン婚活の新時代:安心と楽しさを提供するアプリの魅力と課題
新型コロナウイルスの影響で、若者の出会いの場が変化しています。外出自粛の影響で、オンライン婚活サービスが注目され、リクルートグループなどが積極的に導入しています。実際に、オンラインデートが気軽で安心感を与え、利用者の間で好評です。
例えば、「Dine(ダイン)」というマッチングアプリは、仮想レストランでオンラインデートができる仕組みを提供しています。自宅から気軽にデートを楽しめ、コストも手頃で魅力的です。このようなオンラインデートの需要は高まり、リアルなデートよりも費用を抑えて婚活できるという利点もあります。
「ゼクシィ縁結び」などの婚活サービスも、2020年7月にオンラインデート機能を導入し、利用者に安心感を提供しています。オンライン上でのやり取りが完結するため、個人情報を教える必要がなく、安全面でも心配がありません。
またゲーム感覚で恋活を楽しめる「恋庭」というアプリも登場しています。アバターを使って仮想空間で庭を育てることで、お互いの価値観を知り合うことができます。このようなアプリは、相手をよく知ることができるため、安心して利用できます。
しかし、マッチングアプリにはトラブルも潜んでいます。プロフィール情報の詐称やトラブルの経験が報告されており、注意が必要です。インターネットの専門家は、マッチングアプリを利用する際には自己防衛の意識を持つことが重要だと指摘しています。
デジタル時代の出会いと対面の真価
関西テレビの「パンチDEデート」は昭和のお見合い番組として、圧倒的な人気を誇っていました。最高視聴率は関西地区で44.9%に達し、多くの人々が西川きよしと桂三枝(六代文枝)の掛け合いに耳を傾けていたでしょう。その番組では、「ご対面!」の合図とともに、カーテンが開き、相手の姿が一目見えました。この対面こそが、デートの相手を選ぶ重要な瞬間でした。
経団連がオンライン婚活アプリを推奨している背景には、少子化対策の一環としてオンラインサービスを通じて新たな出会いを生み出す必要性があります。日本の結婚件数が減少しており、将来的には出生数も減少する恐れがあります。子育てに関する規範意識を超え、子育てを楽しむ男女が同居できる環境を整えることが重要です。そしてそのためには、出会いの場を増やすことが欠かせません。
オンライン婚活の効果については、東京の結婚情報サービス会社のベテランコーディネーターによる説明があります。オンライン見合いは特定の条件下で急速に増加しましたが、その中にはいくつかの特徴があります。オンラインでのコミュニケーションは間合いが取りにくく、話題が豊富な人が有利であり、ペットの紹介や趣味の披露など、個性をアピールする方法もあります。
婚活の新しい流れ:オンラインとオフラインの融合
人生のパートナーを見つける「婚活」も、新しい変化を迎えています。新型コロナウイルスの影響で広まったオンラインによるお見合いやデートは、恋愛市場においても大きな注目を集めています。オンラインとオフラインの境界がなくなりつつある中で、婚活サービスの利用者も年々増加しています。
婚活アプリを利用する人が増える一方で、新たな問題も浮上しています。特に若者たちは、複数の相手とのやりとりに追われ、「就活のような感覚」に陥ることもあります。結果として、絞りきれない選択肢や婚活に疲れを感じる人が増えています。
そんな中、「タイパ(タイムパフォーマンス)最強」と称されるサービス「ダイン」が登場しました。マッチングが成立すると、自動的にレストランデートがセッティングされるこのサービスは、オンライン上での安全な出会いを提供します。さらに、新しいオンラインデートサービスも登場し、「30分で恋に落ちるオンラインデート」を実現します。自動的に表示される質問に答えながら、相手との親密度を高めていくこのサービスは、利用者の間で好評を博しています。
恋愛の世界では、オンラインとオフラインの融合から新たなサービスやイベントが生まれています。「No Talk Bar」では、異性同士の会話を禁止して、チャットやプロフィールの閲覧を通じてコミュニケーションを図ります。さらに、「今日から恋人」というサービスでは、オンラインデートに仲人が立ち会い、デートの日時や場所の手配まで行います。
そして、オンラインデートを経て実際のデートへとつながる成功事例も増えています。リアルなコミュニケーションがオンラインでも可能になることで、相手の本質が見えやすくなり、安心感も高まっています。
時代とともに求められるパートナーの条件も変化しており、今は「共通した金銭感覚」「家事や育児の共有」「価値観の共感」が重要視されています。仕事や趣味、友人との交流がスマートフォン上で行われる一方で、リアルなコミュニケーションの重要性も再確認されています。オンラインとオフラインを巧みに取り入れることで、新しい世代の「Lifestyle X」が形成されつつあります。
コロナ禍の新たな出会いの形
2020年8月、新型コロナウイルスの感染が拡大する中、男女の出会いの場にも変化の波が押し寄せています。リアルな場での出会いが制限される中、スマートフォンを通じたチャットが生の会話を補完する役割を果たすことが注目されています。
都内のバー「ザ パブリックスタンド 恵比寿店」では、男女がチャット機能を通じて会話する「ノートークバー」が開催されました。参加者は直接会話せず、スマホ画面越しにメッセージをやりとりします。この新しい出会いの形に参加した男性たちは、スマホを介して相手の存在を感じ、安心感を得ているようです。
リンクバルが手掛けるこのノートークバーは、街コンの情報サイトを運営してきた経験を生かして、リアルとオンラインを融合させた新しいマッチングの機会を提供しています。同様に、地方自治体もオンライン婚活の動きを広げており、結婚支援サービスや結婚相談所もビデオ会議システムを活用したオンライン婚活を展開しています。
コロナ禍による外出自粛で、リアルでの人とのふれあいの重要性を再認識する人が増えています。オンライン婚活の利便性を評価しつつ、リアルな交流の難しさも認識されています。マッチングアプリの利用者は増加していますが、利用者の安心感と納得感を確保するためには、オンラインとリアルの両方を活用したサービスが必要です。
コロナ禍の終息が見通せない中、ネットを活用した生活が一般化する一方で、リアルの魅力も失われていません。オンラインとリアルの長所を融合させて、新しい出会いの形を模索することが、これからの時代に求められる課題です。
外出自粛でオンライン婚活がブーム、気軽さと不安の両面
新型コロナウイルスの影響で、対面での婚活が難しくなった今、オンライン婚活に対する興味が高まっています。リンクバルによるアンケート調査によれば、約6割以上の未婚男女がオンライン婚活に関心を示し、外出自粛で人との繋がりの重要性を実感しています。
オンライン婚活に対する興味が高まる一方で、心配や不安もあります。アンケート結果によると、部屋を見られることや会話の内容、ネットの接続などが懸念材料として挙げられています。
一方で、オンライン婚活の気軽さに多くの人が魅了されています。自宅でリラックスしながら、自分のペースで婚活ができることや、低価格で利用できることが大きな魅力となっています。しかし、実際に会ってみたいと考える人も多く、オンライン婚活がリアルな交流につながる可能性も感じられます。
新型コロナウイルスの第2波が心配される中、外出自粛の状況が続く限り、オンライン婚活は今後も注目されるでしょう。しかし、実際に会わずに交際することに対する抵抗感は根強く、オンライン婚活がどのように定着するかは未知数です。
オンラインお見合いが人気上昇、マリッジパートナーズが新たな展開
新型コロナウイルスの影響で、結婚相手を紹介するサービスのマリッジパートナーズがオンラインお見合いに注力しています。県をまたぐ移動の自粛や対面の難しさから、2020年5月以降はオンラインが全体の約7割を占め、成功事例も出ています。オンラインお見合いは「新しい婚活」として注目を集めています。
「意外なほど好評だったので驚きました」と、中村万紀統括部長は述べています。従来のお見合いは対面が主流でしたが、2020年4月以降はオンラインが急速に増加しました。政府の緊急事態宣言や施設の臨時休業により、対面のお見合いが難しくなったためです。
同社ではビデオ会議システム「Zoom」を活用してオンラインお見合いを提供しています。対面では緊張する空気がないため、自宅からリラックスして参加できます。緊急事態宣言解除後も対面ではマスクの着用が必要ですが、オンラインなら不要です。
マリッジパートナーズは仙台を拠点に結婚相手の紹介を行っています。会員に合わせた専任の「コンシェルジュ」が丁寧なサポートを提供し、オンラインお見合いで成功事例も生まれています。これは、遠隔地に住む人にとっても時間や費用の節約につながるため、コロナが収束してもニーズが続くことが期待されています。
オンライン婚活が注目される静岡県内の結婚相談所
新型コロナウイルスの感染拡大を受け、静岡県内の結婚相談所がオンラインでのサービスを充実させています。ビデオ会議サービス「Zoom」などを活用し、オンラインでの相談やお見合いを提供しています。緊急事態宣言は解除されましたが、まだまだ対面での婚活は難しい状況が続いています。そこで、結婚相談所では会員にオンライン婚活を推奨しています。
例えば、結婚相談所の「愛くる」は、2020年4月からオンライン相談を開始しました。外出自粛により、対面サービスが難しくなったためです。2020年6月末までは無料で3人の相手を紹介するなど、集客策も展開されています。また、お見合いの半数以上がオンラインで行われており、スタッフがZoom上で2人を紹介し、その後は2人が自由に会話する形式です。
他にも、「エンマレッジ」や「結い」などの結婚相談所もオンライン対応を強化しています。ビデオ通話を活用し、会話だけでなく一緒に楽しめるデートの提案も行っています。このような取り組みにより、オンライン婚活が静岡県内で注目されています。
静岡県内では未婚率は全国よりやや低いものの、晩婚化が進んでいます。自治体も婚活支援策を行っており、多くの交流会やイベントが開催されてきました。しかし、新型コロナの影響でこれらのイベントも中止となり、出会いの場が限られる状況にあります。それでも、結婚相談所への相談件数は大きく落ち込んでおらず、オンライン婚活の導入により新たな顧客の獲得を目指しています。
実際、婚活サービスのIBJによると、オンラインでのお見合いが好感度を高め、次の段階に進む割合が対面よりも高いというデータもあります。オンラインでの婚活では、緊張しにくく会話に集中できる利点があります。ただし、身だしなみや話し方などには依然として気を配る必要があります。
緊急事態宣言は解除されましたが、コロナ禍の長期化が予想される中、オンライン婚活は今後も需要が高まりそうです。場所を問わずに相手との距離を縮められるこの方法は、コロナ終息後も有効な手段として期待されます。
新型コロナ禍で婚活市場が変化
新型コロナウイルスの感染拡大により、婚活市場に大きな変化が生じています。政府の緊急事態宣言下での外出自粛が続く中、ビデオ通話を活用した婚活サービスが次々と登場し、オンラインでの合コンやデートが容易になっています。
情報サイトのリンクバルが主催するビデオチャットサービス「V BAR(ブイバー)」では、オンラインでさまざまなイベントが開催されています。これには、「50人限定オンライン飲み会」や「オンラインカメラ教室」、「女子会」などが含まれており、利用者はパソコンやスマートフォンを通じて参加できます。
料金はチケット購入制で、女性は500円、男性は1000~2000円となっています。20~30代の男女を中心に利用が見込まれており、実際に利用した利用者からは、「相手の雰囲気を感じられて良かった」「新鮮で楽しかった」と好評です。
また、マッチングアプリ「Pairs(ペアーズ)」を運営するエウレカは、マッチングした相手とアプリ内でビデオ通話ができる新機能「ビデオデート」を公開しました。これにより、個人的な連絡先を交換せずにビデオ通話が可能となり、婚活の新たな選択肢が生まれました。
一方、マッチングアプリ「Omiai(オミアイ)」を運営するネットマーケティングも、ビデオ通話でデートができる相手をより効率的に探せる機能を追加しました。
外出自粛によりデートの回数が減ったと答えた人は約8割に上り、婚活イベントの中止や延期が相次いでいます。このような状況下で、オンラインサービスの充実は今後の婚活市場に大きな変化をもたらすことでしょう。
多様化する結婚の風景:スピード婚の興隆と安全な出会いの確保
蒼井優さんと山里亮太さんの結婚、小林麻耶さんの「交際0日婚」といったスピード婚の増加が注目を集めています。これは芸能人だけでなく、一般社会でも見られる傾向です。では、なぜスピード婚が増えているのでしょうか?
婚活サイトで出会った夫と交際0日で婚約した26歳女性。初めて会った時の「ストーンという感じ」がきっかけで、1週間後に再会し、話し合いの結果結婚を決めたそうです。結婚までの期間が短くなっている背景には、結婚年齢の上昇や出産意識の高まりがあります。結婚までの平均期間が短縮される中、婚活アプリの普及も大きな要因です。
リクルートブライダル総研(2019年)によると、結婚までの期間が短くなる傾向が見られ、婚活サービスでも成婚退会率が増加しています。マッチングアプリでは、趣味や価値観が合う相手との出会いを手軽に見つけられることが魅力で、結婚や交際へと発展するケースも多くなっています。
しかし、安全面においては懸念もあります。過去の「出会い系」サービスでは犯罪行為が問題視されましたが、現在の婚活アプリでは本人確認書類の提出や24時間365日の監視体制など、安全対策が強化されています。これにより、安心して出会いを楽しむことができる環境が整備されつつあります。
多様な生き方や価値観が受け入れられる今日、結婚の形も多様化しています。かつての「3高」などの価値観が変わり、互いの絶対的な価値を重視する傾向が強まっています。スピード婚もその一環であり、今後も結婚のあり方はさらに多様化していくでしょう。
シニアの恋愛事情:限られた時間の中で、より熱心に
若い世代では恋活や婚活が一般的になり、マッチングアプリも広く利用されていますが、シニア世代における婚活はまた違った課題を抱えています。
再婚を望む男性は「家庭料理を食べたい」という理由が多く見られますが、女性の希望とは合致しません。「家事から解放されたい」という女性の願いと、男性の金銭的な負担への期待が一致しないことがあります。
女性の不安は老後の生活にも及び、以前は「金銭面は男性に任せておけば良い」という考え方が主流でしたが、今では退職金が減少し、長生きによる生活費の増加でその考え方も変化しています。このような経済的余裕を持つ人々も減ってきています。
シニアの再婚において、家族との問題が資産の分配などに起因することも少なくありません。特に、「後妻業」という言葉が登場してからは、この問題が一層複雑化しています。また、子供たちからの反対や、金銭面での交渉が難航することもあります。
驚くべきことに、ピースボートがシニア婚活の場として意外な役割を果たしています。通常、ピースボートの船旅は若者向けの自己探求の場と見なされがちですが、実際には退職後に余裕のある資金と時間を持つシニア層も多く参加しています。このような船旅は、3カ月間の婚活の場としても活用されています。
若者とは異なり、シニア世代は時間の制約を強く感じています。再婚したカップルの中には、「1年後のことは考えない。どうなっているかわからないから」と語る人々もいます。このような刹那的な思考は、逆に彼らの若さを感じさせます。
「平成ジャンプ」未婚30代の婚活、プレッシャーと不安が先行
2019年時点で、「平成ジャンプ」と呼ばれる未婚の30代が、結婚へのプレッシャーや焦りを感じつつも、実際に婚活に取り組めていないケースが8割に上る。男女ともに、最後の交際からのブランクが5年以上の人が4割以上に達し、結婚願望と現実の間には溝が広がっているようだ。また、婚活に積極的に取り組む人の中にも、男性では67%、女性では90%にも及ぶ人がストレスを抱えている。
改元に伴い「平成ジャンプ」が注目を集める中、未婚の男女30~39歳500人ずつを対象に実施されたエウレカの調査によれば、婚活に取り組めていない理由は「なんとなく面倒」と回答する人が最も多く、次いで「どう始めていいのかわからない」という声が挙がった。結婚へのプレッシャーや不安が婚活を尻込みさせる一因とされる中、自然な出会いを望む声も聞かれる。
交際経験はあるものの、5年以上のブランクを持つ男性は47・2%、女性は36・2%に上り、出会いの機会が減る中で、自然な流れでの結婚への道は険しくなっている。結婚願望は高いものの、婚活への不安やプレッシャー、適切な方法の不明確さが、現代の婚活市場の課題となっているようだ。
マッチングアプリが恋愛の主戦場に
最近、若い世代の間で恋人探しの最前線となっているのが、インターネット上の「マッチングアプリ」です。数多くの登録者の中から理想の相手を見つけ出すために、自分自身をアピールするための手段として、写真やプロフィルだけでなく、デートのスタイルなども盛り込んだサービスが展開され、それにより一大経済圏が形成されつつあります。
例えば、東京・丸の内の路上で、プロの「婚活アドバイザー」として活動する佐藤美香子さん(33)がいます。彼女はグローバルウェイ(東京・港)のスキルシェアサービス「タイムチケット」を通じて、マッチングアプリの利用者向けにサービスを提供しています。彼女の指導を受けた男性は、「根拠のあるアドバイスが多くて納得できた」と話しています。
マッチングアプリから結婚に至るケースも増えており、ペアーズで知り合い、約3年の交際を経て今年5月に結婚したカップルは、「アプリなら事前に条件面について話し合えるので、理解のある相手を選びやすかった」と述べ、親もこの結婚を喜んでくれたと述べています。
現在、本格的な「婚活」をする若い男女が、自分をより魅力的に見せるためにマッチングアプリの中で奔走しています。マッチングアプリの普及は2015年ごろから始まり、最大手の「Pairs(ペアーズ)」は2019年には累計会員数が1000万人を超えました。
20~49歳の独身男女1万4900人を対象にしたMMD総研(東京・港)とコロプラの共同調査によると、マッチングアプリの知名度や利用率は非常に高く、5人に1人が利用しているという結果が出ています。
マッチングアプリの利用に伴い、結婚相談所にも注目が集まっています。結婚相談所は会員の身元を確認しており、安心感を求めて登録する人もいます。パートナーエージェントでは、20代の新規登録会員数が2018年度に2.5倍に増加しました。
マッチングアプリを中心とした婚活経済圏が拡大する一方で、安全面などの課題もあります。マッチングアプリは手軽な反面、登録されたプロフィルの信憑性が確保されているとは限らないため、安全性の向上が求められています。
現代婚活はメルカリ婚!条件から相手を検索し、中身は空けてみるまでお楽しみ
「東京大学の助教授である佐藤信氏が、新たな婚活の局面について注目を浴びています。彼の新著『日本婚活思想史序説』では、婚活の変遷に焦点を当て、現代の婚活を『メルカリ婚』と称しています。
『メルカリ婚』とは、条件を検索するだけでなく、その中身を確かめないとわからない、という点です。佐藤氏は、婚活アプリの普及により、条件を厳しく選ぶ傾向が強まっていると指摘しています。しかし、求める条件は個々に異なります。それでも、全体的には似通った傾向が見られ、結果として競争が生まれると述べています。
また、婚活がより戦略的になっていることも強調しています。これは、就職活動と同様に積極的なアプローチが求められる時代であり、婚活アプリがその中心的な役割を果たしています。
佐藤氏は、婚活の考え方を『社会改善+恋愛婚活論』と『マーケティング婚活』の二つに分類しています。前者は、結婚を促進する社会的な改善が必要であるという立場ですが、現実的な解決策には至らないかもしれません。後者は、条件競争によって婚活が進む、という現実的な視点を示しています。
最後に、佐藤氏は「デキ婚」についても言及しています。彼は、このような婚活の潮流が今後ますます一般化するだろうと予想しています。『できたら結婚』が一般的になる時代に向かっていると述べ、これが将来の結婚の形を大きく変える可能性があると指摘しています。」
ラブテックで切り拓く恋愛の新しい航路:マッチングアプリの未来
フランスの文豪、バルザックは「結婚に関する知識が一番遅れている」と語った。恋愛と結婚は時代を超えて人々を悩ませる永遠のテーマだ。しかし、今日では技術の進化により、運命の相手を見つけるために仲人や友人ではなく、「ラブテック」と呼ばれるテクノロジーが台頭している。
たとえば、ペアーズというマッチングアプリは、人々に新たな出会いの可能性を提供している。アプリ上で出会ったカップルが結婚する例は少なくない。このアプリは利用者のプロフィールや行動履歴を分析し、相性の高いパートナーを推薦する複雑なアルゴリズムを活用している。
マッチングアプリは、単なる出会いの場所を超えて、コミュニティや趣味に基づいた相性の高いパートナーを見つける手段へと進化している。さらに、近い未来では遺伝子情報を基に相性を判断するアプリも登場するかもしれない。これらのテクノロジーは、恋愛のパターンをより精密に分析し、人々の出会いの経験を豊かにすることが期待される。
しかし、マッチングアプリが提供する最適なパートナー候補を見つけることができたとしても、恋愛が成就するかは利用者次第だ。恋愛はヒト同士のフィーリングが重要であり、テクノロジーだけでは完全にはカバーできない。だからこそ、マッチングアプリは利用者が自らの感情や経験に基づいて関係を築く手助けをすることが重要だ。
これからの恋愛は、人間とテクノロジーの共存によってより複雑になるかもしれない。しかし、失敗を恐れずに挑戦し、テクノロジーが成長し続ける限り、恋愛の未来は明るいだろう。
婚姻数の減少や「ナシ婚」の増加が追い打ちをかけるブライダル産業、新たな道を模索
ブライダル関連サービスは、結婚相手の探し方から新婚旅行まで、多岐にわたる。従来の大規模な結婚式が主流だったが、婚姻数の減少や「ナシ婚」の増加により、業界は変革を迫られている。結婚式場運営企業は衣装やホテル事業に進出し、収益の多様化を図っている。また、オンラインマッチングアプリを活用した新たな婚活方法も広まりつつある。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、挙式の延期などが相次いでおり、業界は厳しい状況に直面している。
戦後の結婚数のピークは1972年であり、その後は減少傾向が続いている。この要因として、少子高齢化や女性の社会進出が挙げられる。結婚式の規模も縮小傾向にあり、100人規模の婚礼から60人規模へと変化している。大手企業が業界を牽引しているが、地域密着型の中小企業も多く、市場の拡大は難しい状況にある。
業界は経営統合や合併よりも、周辺事業への参入に注力している。テイクアンドギヴ・ニーズやツカダ・グローバルホールディングなどの主要企業は、ホテル事業や海外での挙式需要に対応することで、収益の多角化を図っている。一方で、ウエディングドレスや会場装花などのサービスを内製化するなど、各社は利益率の向上を図っている。
婚礼市場は景気の影響を受けやすく、消費増税や新型コロナウイルスの影響で挙式の延期が相次いでいる。一方で、婚活市場は拡大傾向にあり、マッチングアプリを利用した効率的な結婚相手探しは若者の間で人気を集めている。このような変化に対応するため、業界は常に新たな道を模索している。
あわせて読みたい
・ネット婚活最前線!!オンライン結婚相談所でリーズナブルに合理的に婚活しよう
・【メタバース婚活】メタバースで運命の出会いを見つけよう!仮想世界での婚活から始まるリアルな恋愛
・【細すぎるのはNG】ガリガリ男子はモテる?モテない?痩せすぎの男は気持ち悪いと言われる理由
・イケボとは?イケボがモテる理由とイケボの出し方を徹底解説!女性を魅了するイケメンボイスの特徴と正体!
・女性からキープされる「キープ男」の特徴!キープする女性心理とキープされてる時の見分け方と対処法
・モテたいなら男磨きを怠るな!自分磨きで理想のモテ男になる方法と注意点
・女性が結婚したいと思う男性の職業とは?女性にモテる男性の職業とその理由を徹底調査
・女性から利用される「都合のいい男」の特徴と心理!都合のいいだけの男にならないための心得
・実はメンクイだらけ☆知らないと損するメンクイの真実!!本音を知らないと一生後悔
・【筋肉フェチ女子】筋肉好き女子が語る!筋肉のある男性がモテる理由!筋トレでもモテ男に変身
・一途な男はモテる?モテない?一途な男の特徴と見分け方!一途で独占欲の強い男を彼氏にする際の注意点
・ダメ男やクズ男はなぜモテるのか!ダメ男の特徴と見分け方!ダメンズに惹かれてしまう女性心理
・細マッチョの男性は、なぜモテるのか!細マッチョ男性に魅了される女たちの本音と細マッチョの魅力
・オジサンでもモテるイケオジの魔力!女性を虜にするイケメンでカッコいいオジサンの魅力と特徴