【愛知県の挑戦】4代続く女性副知事の誕生!「ものづくり王国」が本気で挑む女性活躍の未来とは?

2019年07月08日、ものづくり県として知られる愛知県の新たな副知事に、元厚生労働省参事官の青山桂子氏が就任されました。驚くべきことに、愛知県において厚生労働省出身の女性官僚が副知事を務めるのは、2013年以降で4人連続となります。全国的に見ても、地方自治体の最高幹部である副知事に女性が起用される例はまだ希少であり、この人事には愛知県の並々ならぬ決意が込められているといえるでしょう。

青山副知事は就任に際し、これまでの実績をしっかりと引き継ぎ、微力ながらも県のために尽力したいという謙虚かつ力強い抱負を語ってくださいました。大村秀章知事も記者会見の場で、女性活用に関する政策は考えうるすべての手段を講じてきたと自信を覗かせています。知事が掲げる「女性が輝くあいち」というスローガンは、単なる言葉だけでなく、実務を担うトップ人事によって具体的に体現されているのです。

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若い女性が「東京」へ向かう理由と、愛知県が抱える焦燥感

なぜ愛知県は、これほどまでに女性幹部の登用に注力しているのでしょうか。その背景には、20代を中心とした若い女性が首都圏へと流出している深刻な現状があります。2017年10月01日から2018年09月30日までの1年間だけで、愛知県から東京などの一都三県へ移住した20歳から24歳の女性は、流入を大幅に上回る1686人の「転出超過」を記録しました。この数字は年々拡大しており、県にとっては大きな課題となっています。

愛知県は世界に誇るトヨタ自動車をはじめ、製造業が非常に盛んな地域ですが、この産業構造こそが女性の流出を招く一因とも指摘されています。工場などの現場は、いまだに男性中心の文化が根強く残っているケースも少なくありません。事務職やクリエイティブな職種を求める女性たちが、多様な働き方を求めて東京へ職を求めてしまうのは、ある種自然な流れかもしれません。こうしたミスマッチを解消することこそが、県の急務なのです。

SNS上でもこのニュースは話題となっており、「保守的だと思っていた愛知県が、これほど女性登用に積極的なのは意外だ」という驚きの声や、「副知事が変わるだけでなく、現場の企業の意識も変わってほしい」といった切実な意見が寄せられています。制度としての「特別職」に女性を据えることで、民間企業への強力なメッセージにしたいという県の狙いは、着実に県民の注目を集めているようです。

「あいち・ウーマノミクス」が切り拓く、新しい働き方のカタチ

大村知事は2015年に「あいち・ウーマノミクス研究会」を立ち上げ、女性の雇用創出や起業支援に本格的に乗り出しました。ここでいう「ウーマノミクス」とは、女性(Women)と経済(Economics)を組み合わせた言葉で、女性の経済参加を促すことで社会全体の活性化を目指す考え方です。労働行政のプロである厚労省出身者を副知事に迎えることで、企業に対して専門的な視点から職場環境の改善を促しています。

こうした地道な活動の結果、愛知県内の管理職に占める女性比率は、2012年の12.3%から2017年には13.5%へと上昇しました。全国平均と比較すればまだ道半ばではありますが、確実に変化の兆しは見えています。前任の宮本悦子氏が築いた経済団体との信頼関係を、宮城県での行政経験も豊富な青山副知事がどう発展させていくのか、その手腕には大きな期待がかかります。

私は、今回の人事は愛知県が「男性主導の製造業モデル」から脱却し、多様性を武器にした新しい産業構造へと脱皮するための重要な転換点だと感じています。トップが女性であることは、後に続く若手職員や地元企業の女性社員にとって大きな希望となるはずです。伝統あるものづくり王国が、女性たちの力でどのようにアップデートされていくのか、今後の展開から目が離せません。

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