2019年参院選の争点!消費増税と「国の借金」が私たちの未来を蝕む?専門家が鳴らす警鐘とは

2019年07月21日に投開票を控える令和最初の国政選挙、第25回参議院議員通常選挙がいよいよ熱を帯びてきました。私たちの生活に直結する「財政・社会保障」について、野村総合研究所のエグゼクティブ・エコノミストである木内登英氏は、現在の与野党の議論に対して強い危機感を抱いています。各政党が有権者の耳に心地よい公約を並べる中で、真に目を向けるべき課題が置き去りにされているというのです。

SNS上でもこの話題は大きな注目を集めており、「消費税10%は家計に痛すぎる」という悲鳴に近い反対意見が噴出する一方で、「社会保障を維持するためには仕方ないのか」と苦渋の決断を迫られる声も散見されます。しかし、木内氏が指摘するのは、単なる増税の是非を超えた「財政健全化」への姿勢の欠如です。与党は負担増の議論を避け、野党は増税反対を掲げるという、いわば「いいとこ取り」の状況に陥っているのではないでしょうか。

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増え続ける「国の借金」が経済の成長を妨げるメカニズム

「すぐに財政危機にはならない」という見方がある一方で、木内氏は政府債務、つまり国が抱える莫大な借金そのものが、日本の「潜在成長率」を押し下げていると解説します。潜在成長率とは、その国の経済が中長期的に無理なく達成できる実力ベースの成長速度のことです。借金が膨らみ続けることで、国民は「将来、社会保障が破綻するのではないか」という不安を拭えず、財布の紐を固く締めて貯蓄に走ってしまいます。

こうした個人消費の冷え込みを見越して、企業側も将来の利益に確信が持てず、積極的な賃上げや設備投資を控えるという悪循環が生まれているのです。2019年10月に予定されている消費税率10%への引き上げについても、世界景気の減速を受けて再び財政出動(国が公共事業などでお金を使うこと)が行われれば、増税による収支改善の効果が打ち消され、何のための負担増だったのか分からなくなると木内氏は警鐘を鳴らします。

「ポピュリズム」に流されない、公正な負担と給付の議論を

安倍首相は「今後10年程度は増税の必要はない」との見解を示していますが、少子高齢化が進む中、国の借金が自然に減ることは期待できません。木内氏は、現在の政治状況を「ポピュリズム(大衆迎合主義)」の一環であると鋭く分析しています。有権者に不人気な「負担増」の議論から逃げることは、結局のところ、ツケを将来世代に先送りしているだけであり、持続可能な社会の実現には程遠いと言わざるを得ません。

私たち有権者に求められているのは、単に「増税反対」や「バラマキ」に飛びつくのではなく、給付と負担のバランスが取れた現実的な選択肢を提示しているのはどの勢力かを見極める目を持つことでしょう。デフレ脱却という短期的な目標に固執するのではなく、社会保障費の抑制や税制改革、さらには移民政策やインバウンド戦略の抜本的な見直しなど、長期的な視点で日本の実力を高める戦略こそが、今まさに議論されるべきなのです。

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