2019年07月21日に投開票を控えた参議院議員選挙。今、国政を揺るがす論戦の中で、私たちの未来に直結する重要なテーマが「地方創生」です。年金や増税の影に隠れがちですが、この国の形を決める正念場が訪れています。
北陸経済連合会の久和進会長は、止まらない東京への一極集中に強い危機感を抱いています。特に北陸から都会へ、若い女性たちが流出している現実は深刻です。これは単なる人口移動ではなく、日本の未来を左右する構造的な課題といえるでしょう。
東京のように出生率が低い地域に人が集まり続けることは、日本全体の人口減少に歯止めがかからなくなることを意味します。私たちは今こそ、地方から女性が離れてしまう理由を真正面から見つめ直し、国を挙げた議論を深めるべきタイミングにいます。
久和会長は、製造業などの現場でも「仕事に男女の区別はない」と断言します。多様性を重んじる「ダイバーシティ」の考え方を教育段階から浸透させ、女性が地方で輝ける職業選択の幅を広げることが、地域の活力を取り戻す鍵となるはずです。
付加価値を地方へ!企業移転を加速させる「攻め」の税制優遇
地方創生を掛け声だけで終わらせないためには、企業の動きを促す大胆な政策が欠かせません。久和会長は、本社の機能や研究開発部門を地方へ移転させる企業に対し、さらに手厚い税の優遇措置を講じるべきだと強く主張しています。
富山県に本社機能の一部を移したYKKのような先駆的な事例はありますが、後に続く企業はまだ多くありません。かつてのように工場だけを誘致する時代は終わりました。なぜなら、働く人がいなければ企業は海外へ逃げてしまうからです。
今、地方に求められているのは、高い技術や知識といった「付加価値」を生み出す機能そのものを、優秀な人材とともに呼び込むことです。これこそが、地方が自立して稼ぎ続けるための、唯一無二の生存戦略になると私は確信しています。
デジタル革命「Society 5.0」で人手不足をチャンスに変える
深刻な人手不足を解決する切り札として期待されるのが、先端技術の活用です。久和会長が注目するのは、ドイツが推進する「インダストリー4.0」です。これはITを駆使して製造業を劇的に進化させる「第四次産業革命」を指します。
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しかし、地元の小規模な企業ほど、デジタル投資のメリットが見えず、一歩踏み出せないのが現状です。そこで国が旗振り役となり、「Society 5.0(ソサエティ5.0)」という次世代社会の成功モデルを積極的に示していく必要があります。
Society 5.0とは、AIやロボット、IoT(モノのインターネット)などの技術を生活の隅々まで浸透させ、経済発展と社会課題の解決を両立させる「超スマート社会」のことです。デジタルは決して敵ではなく、私たちの仕事を助ける強力な相棒です。
2019年10月に予定されている消費税増税についても、足元の景気状況を冷静に判断すれば「避けては通れない道」というのが経済界の視点です。今この決断を先送りにすることは、将来の日本により大きな負担を残すことになりかねません。
北陸新幹線がつなぐ未来!2030年の大阪全線開業を見据えて
最後に、北陸の悲願である北陸新幹線の延伸についても議論が続いています。目標は2030年ごろの大阪全線開業です。当面は2023年春の敦賀開業までに、その先の区間の着工にこぎ着けることが、地域の命運を握る大きなマイルストーンとなります。
SNS上でも「新幹線が通ればビジネスチャンスが広がる」という期待の一方で、「建設費の負担はどうなるのか」という現実的な声も上がっています。JR西日本との協議や財源確保の議論は、まさに今、正念場を迎えていると言えるでしょう。
地方が衰退すれば、国全体の底力が失われます。この参院選を機に、東京集中を是正する本気の議論が始まることを願ってやみません。地方の底力を信じ、変革を恐れない姿勢こそが、新しい時代の扉を開くエネルギーになるはずです。
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