2019年07月10日、緊迫の度を増す中東情勢を巡り、日本の今後の出方に大きな注目が集まっています。米国がイラン沖のホルムズ海峡において、船舶の航行安全を確保するための「有志連合」結成を各国に呼びかけている問題について、日本政府は極めて慎重な姿勢を維持している状況です。
同日午前の記者会見に臨んだ野上浩太郎官房副長官は、米国からの具体的な打診や参加の是非について問われましたが、明確な回答を避けました。「日米間では常に緊密な意思疎通を図っている」としつつも、外交上の詳細なやり取りについては公表を差し控えるという、極めて外交的な表現に留めています。
ここで注目すべきキーワードである「有志連合」とは、特定の目的を達成するために、国連決議などの枠組みとは別に、志を同じくする国々が自発的に集まって形成する軍事や外交の協力体のことを指します。今回の場合は、ホルムズ海峡を通行する民間船舶を護衛することが、主なミッションとして想定されているのです。
SNS上では、このニュースに対して「原油価格への影響が心配」「憲法の制約がある中で自衛隊を派遣できるのか」といった不安の声や、「同盟国として何らかの貢献をすべきだ」という意見が飛び交っています。エネルギーの大部分を中東に依存する我が国にとって、この問題は決して他人事ではなく、国民の関心も非常に高いと言えるでしょう。
野上副長官も会見の中で、「ホルムズ海峡の安全を確保することは、日本のエネルギー安全保障にとって死活的に重要である」と強調しました。エネルギー安全保障とは、国民生活や経済活動に必要なエネルギーを、適切な価格で安定的に確保することを意味しており、日本にとってはまさに国の生命線を守る戦いでもあります。
私自身の見解としては、米国の要請に応えつつ、中東諸国との独自の友好関係を維持するという、極めて高度なバランス外交が求められていると感じます。性急な決断は火種を生みかねませんが、一方で国際社会の責任ある一員として、航行の自由を守るための具体的な貢献策を打ち出す時期が来ているのではないでしょうか。
現時点では日本政府の公式な立場は明らかにされていませんが、今後の日米首脳間での協議や、周辺国の動向が日本の決断を左右することになるでしょう。原油の通り道であるホルムズ海峡の平穏が維持されるのか、2019年07月10日現在の情勢からは、一刻も目が離せない緊迫した展開が続いています。