2019年07月13日、世界中で実用化の波が押し寄せている次世代通信規格「5G」の真髄に迫る一冊が登場しました。野村総合研究所の精鋭コンサルタントである亀井卓也氏が執筆した『5Gビジネス』は、単なる通信速度の向上に留まらない、社会の仕組みそのものを根底から覆す可能性を提示しています。本書はスマートフォンを日常的に利用する一般消費者だけでなく、今後の産業界や社会全体に及ぼす甚大な影響について、鋭い洞察を持って解説されているのが特徴です。
そもそも5Gとは「第5世代移動通信システム」を指す専門用語であり、超高速・大容量、低遅延、そして多数同時接続という3つの大きな特徴を備えています。これまでは情報のやり取りに僅かなタイムラグが発生していましたが、5Gの普及によってリアルタイム性が極限まで高まるでしょう。亀井氏は、この技術が単なるインフラの進化ではなく、あらゆる分野でイノベーション、つまり「技術革新や新たな価値創造」を巻き起こす強固な基盤になると力強く説いています。
SNS上では、この新技術に対して「動画のダウンロードが瞬時に終わるのは嬉しい」といった期待の声が上がる一方で、産業構造の変化を敏感に察知するユーザーも少なくありません。「5Gはもはや通信の域を超えた社会基盤だ」という意見や、「自動運転や遠隔医療が現実味を帯びてくる」といった将来を予見する書き込みが相次いでいます。技術的なスペックへの関心以上に、私たちのライフスタイルがどのように劇的に変化するのかという点に、人々の注目が集まっている様子が伺えるでしょう。
しかし、日本国内の現状に目を向けると、楽観視できない側面も浮かび上がってきます。通信に関する議論が活発になると、どうしても利用料金の引き下げやコスト面ばかりに意識が向きがちなのが日本の現状です。編集者の視点から見ても、目先の家計への影響に固執するあまり、世界規模で繰り広げられている熾烈な開発競争の本質を見失ってしまうことには強い危機感を抱かざるを得ません。このままでは、日本が国際社会から取り残されるリスクは決して低くないはずです。
本書が警鐘を鳴らすように、5Gはビジネスのあり方を根本から再定義する力を持っています。単にスマホが便利になるという次元の話ではなく、製造業、医療、農業といったあらゆる産業がこの基盤の上で手を取り合い、新しい価値を創出する時代の幕開けなのです。私たちはコスト議論の先にある、5Gがもたらす豊かな未来の可能性にもっと目を向けるべきではないでしょうか。今こそ、世界との競争を見据えた戦略的な視点を持つことが、日本社会全体に求められていると言えます。
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