2019年07月16日、政府は最新の「自殺対策白書」を閣議決定しました。この報告書には、私たちの社会が直面している深刻な現実が克明に記されています。2018年における19歳以下の若者の自殺者数は599人に達し、前年を上回る結果となりました。さらに憂慮すべき点は、人口10万人あたりの自殺者数を示す「自殺死亡率」が、統計を取り始めて以来、過去最悪の数値を記録したことです。未来を担う若者たちの命がこれほどまでに失われている現実に、胸が締め付けられる思いがいたします。
今回の調査結果で特に注目すべきは、自ら命を絶つに至った原因や動機の詳細です。未成年の場合、最も大きな要因として挙げられたのが「学校問題」でした。この言葉は、学業成績への不安や進路の悩み、さらには友人関係のトラブルなど、学校生活における多岐にわたるストレスを指す専門的な分類です。SNS上では「学校だけが世界のすべてではないのに」という悲痛な声や、「子供たちのSOSを見逃さない仕組み作りが急務だ」といった、現状の教育環境に対する危機感を募らせる意見が数多く飛び交っています。
若者の孤立を防ぐために、いま社会に求められる視点とは
編集者の視点から申し上げれば、この「学校問題」という抽象的な言葉の裏には、個々の子供たちが抱える孤独な闘いが隠されているはずです。現代の若者はSNSの発達により、常に周囲と比較され、逃げ場のないプレッシャーに晒されています。大人が想像する以上に、彼らにとって学校というコミュニティは、生活のほぼすべてを占める巨大な存在なのでしょう。だからこそ、そこでの躓きが人生の終わりのように感じられてしまう構造こそが、今の日本社会が抱える大きな歪みであると考えざるを得ません。
2019年07月16日に公表されたこのデータは、単なる数字の羅列ではありません。599という数字は、それぞれに夢や希望があったはずの尊い人生の数です。私たちはこの事実を重く受け止め、学校以外の居場所を確保することや、心の不調を気軽に相談できる文化を醸成していく必要があります。インターネットを通じた支援の拡充も一つの手立てとなるでしょう。一人でも多くの若者が「明日も生きてみよう」と思える社会を構築するために、行政のみならず、私たち大人全員が当事者意識を持つことが不可欠ではないでしょうか。
コメント