製造業の未来を左右するテクノロジーとして注目される「IoT」ですが、その導入には高額な費用がかかるというイメージが根強くありました。しかし、工作機械の世界的リーダーであるファナックが、この状況を一変させる画期的なサービスを打ち出しました。なんと、年間数千円から導入できる工場向けIoTシステム向けアプリケーションを開発したのです。これは、これまで価格面で導入をためらっていた多くの中小企業にとって、大きなチャンスとなることでしょう。
この新しいアプリケーションは、あらゆるモノがインターネットにつながる技術、すなわち「IoT(アイオーティー)」に対応した工場向けシステムを、より身近にするためのものです。ファナックがNTTや米シスコシステムズなどと共同で開発した工場向けIoT基盤「フィールドシステム」の追加アプリケーションとして、2019年6月にも提供が開始される予定で、顧客拡大の大きな推進力になると期待されています。
サービスの中心となる機能は、工場の設備が現在動いているのか、止まっているのか、または何か異常が発生していないかをチェックする**「稼働監視」に特化しています。これにより、ユーザーは本当に必要な機能だけを選び、無駄を省くことが可能です。この安価な監視サービスでは、ファナック製はもちろん、他社製の工場設備も含めて、約30台までの稼働状況を監視できるようになります。ただし、システムの環境を整えるためには、別途初期費用が必要となるため、この点には注意が必要でしょう。
これまでのファナックが提供してきたIoTアプリケーションは、例えば「モーターの振動から故障の発生を予知する」といった非常に高度で多機能なサービスが中心で、導入コストは年間数十万円に及ぶこともありました。高機能である一方で、導入のハードルが高いと感じるユーザーも少なくなかったはずです。今回提供される安価な監視アプリは、まずIoTの恩恵を実感してもらうための「エントリーモデル」としての役割を担うと考えられます。
この低価格戦略は、IoT導入における「価格の壁」を壊すための、ファナックの強い意志の表れと言えるでしょう。ユーザーは、まず数千円の監視アプリでIoTを体験し、その後に生産効率の向上など、より高度なニーズが生まれた際に、故障予知などの高機能アプリを追加で導入・設定できる柔軟な仕組みになっているのです。これは、IoTを段階的に導入したいと考える企業にとって、非常に魅力的な選択肢になるに違いありません。
また、ファナックは「フィールドシステム」上で提供されるアプリケーションを増やすことにも力を入れており、米マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」上でも開発が可能となるソフトウェアの提供も開始しています。これにより、多様な開発者がアプリケーションを制作できるようになり、システムの利便性がさらに高まることが予想されます。この動きは、ファナックのエコシステムが拡大し、製造業のデジタル化が一層加速することを示唆しています。
このニュースに対し、SNS上では「中小企業にも手が届く!」「ようやくIoTが現実的なものになった」「ファナックの低価格戦略は英断だ」といったポジティブな反響が多く見受けられます。高額な投資が難しい状況にある多くの製造業にとって、今回のファナックの取り組みは、コストパフォーマンスに優れたIoT導入の道を開く、まさに「ゲームチェンジャー」**となるのではないでしょうか。
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