【2019年最新予測】47兆円の国債償還が「円高」を招く?お宝債券の消滅と行き場を失うマネーの行方

投資家の間で、かつてないほどの緊張感が漂っています。2019年07月19日、日本の金融市場では過去に発行された高利回りの国債が次々と満期を迎え、その償還金の総額は約47兆円という驚くべき規模に達しようとしています。これは市場に出回る国債の約7%に相当する巨額な資金ですが、現在このマネーの「行き場」が失われつつあり、それが予期せぬ円高圧力を生んでいるのです。

SNS上でも「ついにお宝債券が消えるのか」「再投資先がなくて困る」といった、投資家たちの切実な声が目立ち始めています。かつての国債は、保有しているだけで着実な利益を生む魅力的な資産でしたが、日銀のマイナス金利政策以降、その状況は一変しました。特に2019年9月には約12兆円もの償還が集中する見通しであり、金融界ではこの巨大な資金がどこへ流れるのか、固唾をのんで見守る状況が続いています。

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「お宝債券」の消滅と、再投資を阻む低金利の壁

ここで言う「償還」とは、国債の期限が来て国から投資家へ元本が返還されることを指します。今回満期を迎えるのは、日銀が大規模な金融緩和を始める前に発行された、いわば「お宝」のような高利回り債券です。例えば、2019年9月に償還される10年物国債の表面利率(毎年受け取れる利子の割合)は1.4%もあります。これに対し、現在新しく発行されている10年債はわずか0.1%程度にすぎません。

実際の収益性を示す「利回り」で見ると、現在の10年債はマイナス圏に沈んでおり、単純に再投資すれば実質的に損をしてしまう恐れがあります。これまでは、こうした償還金はアメリカなどの海外債券、いわゆる「外債」へと向かうのが通例でした。しかし、米連邦準備理事会(FRB)が利下げに踏み切るという観測が強まったことで、アメリカの金利も低下し、外債運用のメリットが急速に薄れているのが現状です。

さらに投資家を悩ませているのが「為替ヘッジコスト」の存在です。これは円を外貨に替えて運用する際、将来の為替変動リスクを避けるために支払う保険料のような費用を指します。米国の金利低下により、得られる利息よりもこのコストの方が高くなってしまう「逆ザヤ」の状態が発生しており、多くのプロの投資家が「今は無理にドルを買う時期ではない」と判断を保留しているようです。

逃げ場を失ったマネーが円高を加速させるメカニズム

外債への投資が鈍るということは、市場で「円を売ってドルを買う」という動きが弱まることを意味します。一方で、行き場を失ったマネーの一部は、わずかでもプラスの利回りが残っている日本の「超長期債(20年や30年といった長期間の国債)」へと向かい始めています。2019年07月17日に実施された20年債の入札が極めて好調だったことは、まさにこの消極的な選択の結果と言えるでしょう。

このようにドル需要が減退する一方で、国内の債券への資金流入が続くと、通貨としての「円」の価値が相対的に高まりやすくなります。専門家の間では、海外勢による円保有が減ることで、銀行同士の資金貸し借りの指標となる「LIBOR(ロンドン銀行間取引金利)」が上昇し、それがさらなる円高を招くという連鎖も懸念されています。マネーの需給バランスが、じわりと円高の方向に傾きつつあるのです。

私自身の見解としても、現在の状況は「安全資産」としての円の性質が、皮肉にも金利低下によって強化されているように感じます。投資先を求めて彷徨う47兆円ものマネーは、単なる資金の移動を超えて、日本の景気や輸出企業の採算に直結する為替レートを揺さぶる巨大な波となるでしょう。この夏から秋にかけて、円高の進行にはこれまで以上に警戒が必要になるはずです。

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