2019年10月に控えた消費税率の引き上げを前に、大手コーヒーチェーンの「ドトールコーヒー」を運営するドトール・日レスホールディングスが注目の価格戦略を発表しました。同社は増税後も商品の「本体価格」を据え置く方針を固め、あわせて価格表示の方法を現在の「税込み」から「税別」へと変更することを明らかにしています。お馴染みのコーヒーが値上げされるのではないかと不安を感じていたファンにとっては、ひとまず安心できるニュースといえるでしょう。
今回の変更における最大のポイントは、新たに導入される「軽減税率」への対応です。これは特定の商品の税率を低く抑える制度で、飲料の場合は「持ち帰り(テイクアウト)」なら8%、「店内飲食」なら10%というように、利用シーンによって税率が使い分けられます。レジでの混乱を防ぎ、お客様に分かりやすく情報を伝えるために、ドトールは税抜き価格をメインに据える決断を下しました。SNS上でも「計算は面倒だけど、実質的な値上げがないのは嬉しい」といった前向きな声が目立っています。
税別表示への統一がもたらすメリットと改正健康増進法への取り組み
2019年07月19日に発表されたこの施策は、単なる事務的な変更に留まりません。同じ商品でありながら支払額が異なるという複雑な状況下で、店舗側が「本体価格は変わらない」というメッセージを明確に発信することには大きな意味があります。利用者の視点に立てば、どこで飲んでも「ベースの価値」は一定であるという透明性が確保されるからです。編集部としても、複雑な税制を逆手に取って不透明な値上げを行うのではなく、誠実に価格を維持する姿勢には非常に好感が持てます。
さらに同社は、2020年04月01日から全面施行される「改正健康増進法」を見据えた動きも加速させています。この法律は望まない受動喫煙を防止するために、多くの人が利用する施設内での喫煙を原則禁止する画期的なルールです。ドトールはこれまで愛煙家の憩いの場としても親しまれてきましたが、時代の要請に応えるべく店舗の完全禁煙化や、基準を満たした喫煙専用室の設置といった分煙対応を着実に進めています。誰もが心地よく過ごせる空間作りが、今まさに始まっています。
今回の価格据え置きと禁煙・分煙化の推進は、ドトールが幅広い顧客層を大切にしようとする決意の表れと言えるはずです。増税という家計への逆風の中でも、お気に入りの一杯を変わらぬ価値で楽しめるのは、消費者にとって何よりの救いとなるでしょう。2019年10月の増税後、私たちがどのように新しい価格表示に慣れていくのか、そして店舗環境がどう進化していくのか、今後の展開から目が離せません。新しく生まれ変わるドトールでのひと時を、ぜひ楽しみに待ちたいところです。
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