【2019年版】5G・バイオが熱い!先進国株式ファンドの人気と「テーマ型」に潜む意外な落とし穴

米中貿易摩擦の激化など、世界経済を取り巻く環境には不透明感が漂っています。2019年6月6日現在、景気の減速を懸念する声も聞かれますが、長期的な資産形成の視点に立てば、グローバルな市場に分散投資を行い、成長の果実を取り込もうとする姿勢に変わりはありません。実際、2019年4月30日までの直近1年間における投資信託の人気動向を紐解くと、先進国株式を対象としたファンドへの関心は依然として高いことが分かります。

驚くべきことに、人気ランキングの上位6ファンドまでの資金流入額を合計すると、なんと1000億円を突破しているのです。一見すると、国際的な分散投資の重要性が投資家の間に広く浸透しているように映るでしょう。しかし、その内訳を詳細に分析すると、ある偏った傾向が見えてきます。それは、「次世代通信(5G)」や「バイオテクノロジー」、「フィンテック(金融とITの融合)」といった、特定の流行テーマに特化した「テーマ型投信」が中心となっている点です。

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流行の「テーマ型」は長期投資の正解か?

確かに、これらは今まさに旬を迎えている魅力的な産業分野です。SNS上でも「これからは5Gの時代、関連株は買いだ」「医療の進歩でバイオ銘柄には夢がある」といった期待の声が多く挙がっており、個人投資家の熱視線を感じます。しかし、私はここで警鐘を鳴らしたいと考えます。株式市場において、投資家が注目する「物色の矛先」というのは、その時々のトレンドによって目まぐるしく変化するものだからです。

特定のテーマに絞った投資は、ブームが去れば資金が流出し、基準価額が低迷するリスクを孕んでいます。つまり、流行り廃りのあるテーマ型投信は、本来じっくりと腰を据えて行うべき長期の資産形成には不向きなケースが多いと言わざるを得ません。トレンドに乗る楽しさはありますが、それだけでポートフォリオを埋め尽くすのは危険な賭けとも言えるでしょう。

資金流入2000億円超えのトップファンドに注目

今回のランキングで首位に輝いたのは、三井住友トラスト・アセットマネジメントの「次世代通信関連世界株式戦略ファンド」でした。このファンドへの資金流入額は群を抜いており、唯一2000億円の大台を超えています。その名の通り、通信技術の革新によって業績拡大が見込める世界中の企業を厳選して投資するスタイルです。月報を確認すると、投資先の6割以上が米国企業で占められている点が特徴的です。

これはつまり、今後の運用成績は米国の通信関連株の動向に大きく左右されることを意味します。SNSでは「米国株の強さに期待」というポジティブな意見がある一方で、「一国集中は怖い」という慎重論も見受けられました。話題のテーマや人気ランキングを参考にすることは大切ですが、その裏にあるリスクや投資対象の中身をしっかりと理解した上で、冷静な判断を下すことが賢明な投資家への第一歩となるでしょう。

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