【2019年上期・日本株ランキング】5G本命のアンリツが首位!ラグビーW杯やディフェンシブ銘柄が躍進した背景を徹底解説

2019年上期(2019年01月01日から2019年06月30日まで)の東京株式市場は、全体として「閑散相場」と呼ぶにふさわしい、やや寂しい展開が続きました。東京証券取引所が発表したデータによると、この期間の個人投資家による株式売買代金は約104兆円にとどまっています。これは前年の同時期と比較して26%も減少しており、多くの投資家が市場を静観していた様子が浮き彫りとなりました。しかし、こうした薄商いの中でも、特定のテーマを持つ銘柄には熱い視線が注がれていたのです。

時価総額1,000億円以上の企業を対象に、売買代金の増加率を調査したところ、非常に興味深い結果が得られました。この「投資家からの注目度」を示すランキングで堂々の首位に輝いたのは、スマートフォン向けの計測機器を手掛けるアンリツです。同社は、次世代高速通信規格である「5G」関連銘柄の筆頭として大きな期待を集めました。5Gとは、現行の4Gに比べて圧倒的な超高速・大容量通信を可能にする技術であり、IoT社会の基盤として世界中で導入が急がれている分野です。

アンリツの売買代金が膨らんだ背景には、5Gの商用化に向けたインフラ整備が進むなかで、同社の測定器需要が飛躍的に高まるとの確信が市場に広がったことがあります。SNS上でも「5G本命はやはりアンリツ」「調整局面でも買い増したい」といった強気なコメントが散見され、2019年07月23日時点の株価は昨年末比で2割を超える上昇を記録しました。まさに、テーマ性の強さが冷え込んだ相場を突き動かした象徴的な事例と言えるでしょう。

続いて注目を集めたのが、スポーツ用品大手のゴールドウインです。同社はラグビー日本代表のユニフォームでおなじみのブランド「カンタベリー」の商標権を有しています。2019年09月20日から日本で開催されるラグビーワールドカップ(W杯)を控え、大会関連の消費拡大を先取りする動きが活発化しました。スポーツを通じた経済波及効果への期待は高く、ファンの熱狂がそのまま株式市場のエネルギーへと変換されているかのような勢いを感じさせます。

また、上位には理化学機器商社のアズワンや、手術用縫合針などを製造するマニーといった医療・医薬関連銘柄も名を連ねています。これらの中小型株が買われた理由として、当時の不安定な世界情勢が挙げられるでしょう。特に激化する米中貿易摩擦の影響を受けにくい「ディフェンシブ銘柄」としての性質が評価されました。ディフェンシブ銘柄とは、景気の動向や外部環境の変化に左右されにくく、安定した需要が見込める企業の株式を指す専門用語です。

編集者の視点から分析すると、2019年上期の相場はまさに「選別投資」の時代に突入したと言えます。全体が上がらない局面だからこそ、5Gのような破壊的な技術革新や、ラグビーW杯のような国家的イベント、そして景気に左右されない強固なビジネスモデルを持つ企業が際立ちました。投資家は単なる値動きだけでなく、その企業が持つ「物語」や「防御力」をシビアに見極めています。市場が静かなときこそ、次なる主役を見つける絶好のチャンスなのかもしれません。

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