2019年6月5日の香港株式市場で、中国の大手不動産デベロッパーである**中国恒大集団(チャイナ・エバーグランデ)**の株価が力強く反発いたしました。一時、前日終値と比べて0.60香港ドル、率にして約3%高の20.85香港ドルまで買われる場面もあり、最終的に20.65香港ドル(1.97%高)で取引を終えています。この株価上昇の背景には、前日に発表された同社の驚くべき販売実績が存在しているのです。
具体的には、2019年5月の不動産販売額(契約ベース)が535億元に達し、これは前年同月と比べて28%増という目覚ましい伸びを示しました。この極めて堅調な販売実績が市場に好感され、「中国の住宅市場は回復基調にあるのではないか」という期待から、投資家による買いが入りやすい状況が生まれていたと言えるでしょう。同業他社の**万科企業(ヴァンカ)**も5月の販売実績が前年同月比35%増という高い伸びを記録し、株価は2%高で引けており、不動産業界全体への期待が市場を押し上げている様子がうかがえます。
この結果は、中国政府の不動産政策が継続する中で、市場がいかにダイナミックに反応しているかを示すものだと考えられます。中国の最高指導者である習近平(シー・ジンピン)国家主席は、「不動産は住むものだ」という方針を掲げ、当局は投機的な取引に対する引き締めを継続しています。この「不動産は住むもの」という政策意図は、市場の過熱を防ぎ、実需に基づく健全な発展を促すことを目指すものです。それにもかかわらず、大手デベロッパーがこれほど高い販売成長を達成している事実は、住宅に対する根強い**実需(じつじゅ:実際にその商品やサービスを必要としている需要)**がいかに強いかを裏付けているのではないでしょうか。
一方で、市場全体を見ると、民間シンクタンクの中国指数研究院が主要100都市を対象にまとめた新築住宅の平均価格は、2019年5月時点で前年同月比4%の上昇にとどまっています。この上昇率は4月と比較すると縮小しており、依然として不動産投機への締め付けが続くという見方は根強く残っています。しかしながら、私の考えでは、価格の上昇が緩やかになる中で、実需層が安心して購入に踏み切れる環境が整いつつあると見ることもできるでしょう。大手企業の販売好調は、消費者が信頼できるブランドを選好する傾向の表れであり、企業努力と市場の調整力が功を奏している結果だと感じています。
こうした中国不動産企業の販売好調のニュースに対し、SNS上では「やはり中国の住宅市場は底堅い」「恒大の成長スピードは驚異的だ」といったポジティブな反応や、「政府の規制があるのにこの伸びはすごい」と驚きを示す意見が多く見受けられました。この力強い販売実績と株価の動きは、アジア株式市場における中国恒大集団の存在感と、中国経済の将来に対する期待を、改めて投資家に強く印象付ける出来事になったと言えるでしょう。
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