人生の節目といえば、かつては誕生日や成人式といった定番の行事が主流でした。しかし、2019年07月24日現在のトレンドは、既成概念にとらわれない自由でユニークな「新しい記念日」を祝うスタイルへと進化しています。SNSでは「特別な日を自分で作りたい」という声が溢れ、生誕1万日や40歳を祝うW(ダブル)成人式など、人生の豊かさを再発見するイベントが注目を集めているのです。
2019年03月には、東京・港区の東京アメリカンクラブにて、40歳を迎えた男女約600名が集結する「プレミアムW成人式」が華やかに開催されました。会場は着物やドレスに身を包んだ参加者で熱気に包まれ、その光景はまるで豪華な社交界のようです。驚くべきことに、安倍晋三首相からのメッセージや小池百合子都知事の祝辞が寄せられるなど、社会的な注目度の高さも伺い知ることができます。
ステージには元ちとせさんやCHEMISTRYの川畑要さんといった第一線のアーティストが登場し、会場のボルテージは最高潮に達しました。1999年前後に流行したglobeなどの「小室ファミリー」の楽曲が流れると、参加者からは「まるで音楽番組の収録現場にいるみたい」と歓喜の声が上がります。青春時代の記憶を呼び覚ますメロディーに乗せて、大人の女性たちがエネルギッシュに踊る姿は、まさに圧巻の一言でした。
実行委員の中村悠子さんは、運営メンバーと共に毎晩のように打ち合わせを重ねた日々を「大人の文化祭のようだった」と笑顔で語ります。40歳という年齢は、世間的には落ち着きを求められる時期かもしれません。しかし、仲間と共に一つのイベントを作り上げる過程で、彼女は「守りに入るのではなく、前向きなパワーをもらえた」と実感しています。次は50歳でのイベントも見据えるなど、その情熱は衰えることを知りません。
日常を彩る「自分たちらしい」お祝いの形
大規模なイベントだけでなく、親しい友人同士でアットホームに節目を楽しむ動きも広がっています。東京・代官山のレストランでは、40歳を祝う「W20」のロゼットを胸に付けた女性たちがランチ会を楽しんでいました。主催者の太田さちかさんは、20歳の頃の写真を見せ合うなど、過去と現在を繋ぐ粋な演出を企画しています。こうした集まりは、家事や育児が一段落した世代にとって、貴重なリフレッシュの場となっているようです。
太田さんはケーキデザイナーとしても活躍されていますが、最近では「40」という数字を象ったナンバーケーキの注文が急増しているといいます。欧米では30歳や40歳、50歳といった節目の誕生日を盛大に祝う文化が根付いていますが、日本でもようやく「大人が主役になる誕生日」が一般化しつつあります。同じ時代を生き抜いてきた同い年だからこそ共有できる思い出話は、何物にも代えがたい贅沢な時間と言えるでしょう。
さらなる注目株は、27歳と約4〜5ヶ月で訪れる「生誕1万日」の記念日です。広島県の倉持夏美さんは、2019年04月に交際相手の立川博崇さんのために、サプライズケーキを用意してこの日を祝いました。「100日や1000日は意識しづらいけれど、1万日は一生に一度の特別な節目」と語る彼女の言葉には、日々の何気ない瞬間に価値を見出そうとする現代的な感性が光っています。
「一般社団法人10000日記念日」の理事を務める白井聡子さんによれば、この記念日はまだ世間に浸透しきっていないからこそ、サプライズには最適なのだそうです。相手が自分の年齢を日数で把握していない隙を突き、感謝を込めて万年筆を贈ったり、プロポーズのきっかけにしたりするケースも増えています。計算サイトを使えば簡単に算出できるこの「魔法の数字」が、大切な人との絆を深める新しいツールになっています。
こうした新しいお祝いの文化は、単なる「お祭り騒ぎ」ではありません。私は、これこそが人生100年時代を賢く、楽しく生き抜くための知恵だと考えます。自分たちで意味を見出し、積極的に「おめでとう」と言い合える機会を作ることは、精神的な若々しさを保つ秘訣に違いありません。型にはまった儀式をこなすよりも、自分たちが本当に心躍る瞬間をクリエイトする。そんな主体的な姿勢こそが、これからのスタンダードになるはずです。
2019年08月には、富士山登頂の1周年を祝って「富士山型カレー」を作る計画を立てている方もいるなど、記念日の種は日常の至る所に転がっています。生誕2万日や結婚1万日など、数え方次第で人生は何度でも輝きを取り戻します。あなたもカレンダーをめくる際、自分だけの「特別な一日」を探してみてはいかがでしょうか。毎日の何気ない景色が、少しだけドラマチックに見えてくるかもしれません。次はあなたが、誰かを驚かせる主役になる番です。
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