2019年07月24日、ついにイギリスに「ジョンソン政権」が誕生しました。トレードマークの乱れた金髪と、歯に衣着せぬ発言で知られるボリス・ジョンソン前外相が、メイ氏の後任として首相に就任したのです。就任当日の演説では、何が何でも2019年10月31日までに欧州連合(EU)を離脱すると力強く宣言し、不退転の決意を世界に示しました。
この力強い演説の一方で、具体的な離脱の方法については霧に包まれたままです。SNS上では「ついに決断できるリーダーが現れた!」と期待する声がある一方で、「具体的なプランがないまま突っ込むのは無謀だ」という不安の声も渦巻いています。まさに期待と不安が複雑に絡み合う中での船出となりましたが、今後の世界経済への影響も無視できない状況にあると言えるでしょう。
「合意なき離脱」という究極の選択肢とバックストップの壁
ジョンソン首相は、EU側との交渉がまとまらなくても離脱を強行する「合意なき離脱」も辞さない構えです。これは、貿易などのルールを定めないままEUを去ることで、関税の復活や物流の混乱を招くリスクを孕んでいます。専門用語で「バックストップ(安全策)」と呼ばれるアイルランド国境問題が最大の難所であり、これが解決しない限り、スムーズな離脱への道筋は見えてきません。
バックストップとは、アイルランド島に物理的な検問所(国境)を作らないための救済措置のことです。かつて紛争が絶えなかったこの地域において、自由な行き来を保証することは平和維持のために不可欠ですが、イギリス側には「EUのルールに縛られ続ける」という不満が根強くあります。ジョンソン首相はこの条項の削除を求めていますが、EU側は再交渉を拒んでおり、まさに瀬戸際外交の様相を呈しています。
内閣不信任案の足音と不透明なイギリスの未来
こうした強硬姿勢に対し、身内の保守党内からも反発の声が上がっています。もし議会が「合意なき離脱」を阻止しようと動けば、内閣不信任案という強力なカードが切られるかもしれません。現在、政権を支える議席数はギリギリの状態にあり、2019年08月01日に予定されている補欠選挙の結果次第では、一気に政権運営が行き詰まる可能性を秘めているのです。
最大野党の労働党は「総選挙で決着をつけるべきだ」と攻勢を強めており、イギリス国内はまさに混沌としています。個人的な見解を述べれば、ジョンソン首相の強いリーダーシップは魅力的ですが、経済の安定を犠牲にするような離脱は避けるべきだと感じます。世界が注目するこの歴史的な局面において、彼がどのような「魔法」を使ってこの難局を切り抜けるのか、私たちは固唾を飲んで見守る必要があるでしょう。
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