フリマアプリの王者として君臨するメルカリが、2019年6月期の連結決算において、営業損益が121億円の赤字になる見通しであることを2019年07月25日に明らかにしました。前年の44億円という赤字額から大幅に膨らんだ数字に、驚きを隠せない方も多いかもしれません。しかし、この数字の裏側には、未来のスタンダードを奪い取ろうとする同社の強い決意が隠されているのです。
今回の赤字拡大を招いた主な要因は、積極的な人材採用と、スマホ決済サービス「メルペイ」への巨額な先行投資にあります。2019年06月末時点での連結従業員数は約1900人に達する見込みで、わずか1年で800人も増員されました。サービスを支える「人」への投資を惜しまない姿勢は、急成長を続ける企業ならではのダイナミズムを感じさせますね。
SNS上では「赤字額が凄まじいけれど、メルペイの還元は本当に助かる」「不用品を売ったお金がそのままコンビニで使えるのは神すぎる」といった、サービスへの支持と驚きが混ざり合った声が溢れています。多くのユーザーにとって、もはやメルカリは単なる中古品の売買プラットフォームではなく、日常生活に欠かせない財布のような存在へと進化しつつあるようです。
特に注目すべきは、2019年02月にスタートした「メルペイ」の爆発的な普及スピードでしょう。サービス開始からわずか数ヶ月後の2019年06月には、登録者数が200万人を突破しました。この躍進を支えているのが、他社を圧倒する大型の還元キャンペーンです。これがいわゆる「キャッシュレス決済」の覇権を争うための、戦略的な先行投資となっています。
キャッシュレス狂騒曲!メルペイが目指す「チャージレス」な世界
メルペイが提供する最大の魅力は、メルカリで不用品を売って得た「売上金」を、そのまま店舗での支払いに利用できる点にあります。一般的なスマホ決済では銀行口座からのチャージが必須ですが、メルペイは「売上金=お金」という循環を作ったため、この手間が一切ありません。これは初心者にとって非常に高いハードルを下げた、画期的な仕組みと言えるでしょう。
2019年04月末からの大型連休には最大2500円相当、続く2019年06月にも2000円相当のポイントを還元する施策を展開しました。このように、利益を削ってでもユーザーに利益を還元する手法は、プラットフォームを拡大するための「先行投資」と呼ばれます。今はまだ出血の状態ですが、まずは使ってもらうことで生活の一部に浸透させる狙いがあるのです。
編集部としての視点を述べれば、現在のスマホ決済市場はまさに「戦国時代」であり、短期的な利益よりもシェアを確保することが最優先事項です。メルカリの売上高は前年比45%増の516億円と好調に推移しており、国内のフリマ事業や米国での挑戦も着実に成果を上げています。つまり、この赤字は「負け」ではなく、次の巨大な利益を得るための「攻めのコスト」なのです。
今後、私たちは財布を持ち歩かない生活へと一気にシフトしていくでしょう。メルカリが描く、モノとお金がシームレスに循環する社会は、この121億円という赤字の先にあるはずです。巨額投資がどのような果実を実らせるのか、日本のキャッシュレス市場の行方から、今後も一瞬たりとも目が離せません。
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