🚅【独自解説】整備新幹線、建設費高騰の波紋!JRの**「貸付料」**負担増で財源見直しへ

2019年6月7日、政府・与党は、整備新幹線の建設に充てる財源を根本的に見直す方針を固めました。当初の想定を大幅に上回る建設費用の高騰に対応するため、JR各社に負担増を求める協議を本格化させる見通しです。この財源見直しの柱となるのが、JRが鉄道施設を利用するために支払う**「貸付料」の支払い期間の延長案で、現在の30年間から50年間**などに延ばす方向で調整が進められています。政府・与党は、来たる2020年中の結論を目標に、夏の参議院選挙後に本格的な調整に入る予定とのことでしょう。

整備新幹線とは、全国新幹線鉄道整備法に基づき建設される新幹線のことで、具体的には北海道新幹線、北陸新幹線、九州新幹線などの整備が進められている路線を指します。これらの新幹線施設は、独立行政法人「鉄道建設・運輸施設整備支援機構」(以下、鉄道・運輸機構)が建設し、保有する仕組みになっています。そして、実際に営業を行うJR各社が、その施設を使用するための対価として貸付料を支払うという構造です。貸付料の金額は、30年間の鉄道事業の収益見通しに基づいて算出され、これ以外の建設費は国と地方自治体が2対1の割合で負担するのが従来のスキームです。

今回の見直しが急務となった背景には、何といっても建設費用の著しい高騰があります。特に建設中の北陸新幹線(金沢―敦賀間)や九州新幹線(武雄温泉―長崎間)では、資材費や人件費などの高騰が響き、事業費が当初の見積もりに比べ、合計で約3,500億円も膨らんでしまっているのです。この想定外の出費をどう賄うかが喫緊の課題となっています。SNS上では「新幹線は必要だが、これ以上の税金投入は勘弁してほしい」「建設費の甘い見積もりは問題だ」といった、税金負担に対する厳しい意見が相次いでいる一方、「日本の大動脈に必要な投資だ」と容認する声も散見される状況です。

自民党のプロジェクトチームが2019年6月6日までにまとめた提言書には、「貸付料の算定方法や期間などについて検討する必要がある」と明確に記されており、党幹部も「貸付料の延長は政府とも認識を共有している」として、30年から50年超への延長に意欲を見せています。私見ですが、建設費高騰のツケを国民全体で負う前に、利用事業者であるJR側にも相応の負担を求めることは、受益者負担の原則からしても理解できる措置ではないでしょうか。

ただし、JR側もこの議論に対しては慎重な姿勢を示しています。JR西日本の来島達夫社長は、今後着工する新規路線については「新たなルールを検討するのであれば議論していただきたいし、参画もしていきたい」と、建設的な議論に応じる構えを見せています。その一方で、貸付料の支払い期間を単純に30年から50年に延長し、結果として支払総額が約1.6倍に膨らむような形は受け入れがたいとの立場です。なぜなら、支払い期間が50年に延びれば、その間に施設の老朽化に伴う大規模な改修費用が必要となるため、その費用を考慮する必要があるからです。

自民党の提言は、貸付料の延長だけでなく「新たな財源についても検討すべきだ」と指摘しています。財務省幹部も、「施設売却や不動産収入など、財源を発掘する努力が要る」と具体的な注文を付けているようです。近年、JR各社は駅ビル開発や不動産事業など、連結対象事業(グループ全体の収益に計上される事業)の収益が拡大しています。こうした高収益事業が生み出す利益を、新幹線建設の負担に反映させる新たな仕組みの導入も、今後の重要な検討課題となるでしょう。新幹線の利便性と、コスト負担の公平性を両立させる、未来志向の財源スキームが求められています。

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