2019年8月2日、新潟県内に本店を構える地方銀行の2019年4月から6月期における決算が発表されました。地域経済の要である第四北越フィナンシャルグループ(FG)と大光銀行の数字が出そろいましたが、両行ともに「本業の稼ぐ力」を示す実質業務純益が前年を下回る厳しい結果となっています。
ここで注目される「実質業務純益」とは、銀行が預金や貸出金といった本来の業務で得た利益から、人件費などの経費を差し引いた、いわば「実力値」を指す専門用語です。長引く超低金利政策の影が、地方の金融機関の経営基盤にまで色濃く映し出されているといえるでしょう。SNS上でも「これからの地銀はどうなるのか」といった不安や再編への期待が入り混じっています。
具体的に数字を紐解くと、第四北越FGにおいては、これまで利益を支えていた投資信託の解約に伴う利益が減少したことが響きました。投資信託とは、投資家から集めた資金をプロが運用する商品ですが、その解約益に頼らざるを得ない構造自体に、現在の市場の難しさが表れているのではないでしょうか。収益構造の転換が、今まさに求められている局面だと私は考えます。
変化する金融環境と地域経済への視点
一方の大光銀行も、保有している有価証券から得られる利息が目減りしており、減益という現実に直面しています。有価証券とは国債や社債、株式などのことを指しますが、市場全体で利回りが低下しているため、安定的な収益を確保することが困難になっているのです。多くの読者が、預金の利息がつかない現状を実感しているのと同様に、銀行側も運用難に苦しんでいます。
今回の決算発表を受けて、インターネット上では「経営統合しても厳しい状況は変わらないのか」という鋭い意見も見られました。しかし、私はこうした逆風があるからこそ、地域に根差した銀行が持つコンサルティング機能や、デジタル化による効率化の真価が問われると感じています。単なる貸出業務に留まらない、新しいビジネスモデルの構築が急務でしょう。
2019年に入り、日本の金融環境はかつてない分岐点に立たされています。今回の減益という結果を、単なる数字の悪化と捉えるのではなく、地域社会全体でこれからの「お金のあり方」や「銀行の役割」を考え直すきっかけにするべきです。引き続き、県内経済の屋台骨を支える彼らが、どのような次の一手を打つのかを、編集部としても注視していきたいと考えております。
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