【2019年学力テスト結果】国語の記述力に課題?子供たちの「伝える力」を伸ばす教育の最前線

文部科学省は2019年07月31日、全国の小学6年生と中学3年生を対象に実施した「全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)」の結果を公表しました。今回の調査で特に注目を集めているのが、国語における「記述式問題」の苦戦ぶりです。単に知識を問うだけでなく、相手や目的に合わせて言葉を選ぶ能力が試されましたが、子供たちにとっては高い壁となったようです。

小学校の国語では、自分の考えを整理して文章にまとめる「書くこと」の平均正答率が54.6%にとどまりました。具体的には、ある事実に基づいた報告文を作成する際に、全体の要旨を過不足なくまとめる作業に多くの児童が苦戦した形です。SNS上では「大人でも要約は難しい」「情報を整理する力は今の時代こそ必要」といった、教育のあり方を再考する声が数多く上がっています。

中学校の調査結果に目を向けると、より実践的なコミュニケーション能力の課題が浮き彫りになりました。手紙を作成する問題において、敬称の使い方や宛名の正しい書き方を間違えてしまう生徒が目立っています。メールやSNSでの短いやり取りが主流となる中で、伝統的な手紙の形式や、相手を敬う「敬語」の文化が少しずつ縁遠いものになっているのかもしれません。

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相手に伝わる言葉選びとは?これからの時代に求められる「真の国語力」

今回の結果を受けて、学校現場では「相手や目的に応じて表現を工夫する指導」の強化が急務となっています。文部科学省が推進する「思考力・判断力・表現力」の育成は、まさに現代社会で最も求められるスキルの一つと言えるでしょう。単に正しい日本語を書くだけでなく、その言葉が相手にどのような印象を与えるかを想像する力が、今の子供たちには求められているのです。

ここで言う「記述力」とは、自分の頭の中にある漠然としたイメージを、論理的な筋道(ロジック)を立てて言語化する能力を指します。SNSの反響でも「論理的思考が欠けていると、社会に出てから苦労する」といった意見が目立ち、基礎学力の重要性が改めて叫ばれています。情報の送り手としての責任感や、状況を的確に把握する判断力も、国語という教科の中に凝縮されています。

編集者の視点から申し上げますと、この結果を悲観的に捉える必要はありません。むしろ、子供たちが「伝えることの難しさ」に直面したことは、成長への大きな一歩だと考えます。定型文を覚えるだけでなく、なぜその表現を使うのかという「理由」をセットで学ぶことで、生きた言葉が身に付くはずです。家庭でも日記や手紙を通じ、表現の楽しさを共有することが大切ではないでしょうか。

2019年08月01日現在の状況を鑑みると、教育の現場は大きな転換期を迎えています。デジタル化が進むからこそ、人間らしい心の機微を捉えた「書く力」の価値は高まっていくでしょう。今回の学力テストの結果を、単なる数字として終わらせるのではなく、子供たちの表現力を豊かにするための貴重な指針として活用していくことが、私たち大人に課せられた役割だと言えます。

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