2019年08月01日、九州と沖縄を拠点に活動する主要企業100社を対象としたアンケート結果が公開され、地域の経済状況に大きな変化の兆しが見えてきました。これまで緩やかな回復基調にあった景況感ですが、今回の調査では「業況が悪化した」と回答した企業が21.8%に達しています。これは実に3年ぶりに「悪化」が「改善」を上回るという、非常にショッキングな逆転現象が起きたことを物語っているのです。
特に注目すべきは、「改善した」と答えた企業の割合が前回調査から9.2ポイントも大幅に減少している点でしょう。数字の面から見ても、これまでの楽観的なムードが一変し、企業経営者たちが一斉に警戒感を強めている様子が手に取るように伝わってきます。長らく続いていた景気の拡大局面が、いよいよ大きな曲がり角を迎えたのではないかという懸念が、地域全体に広がっているのは間違いありません。
製造業の8割が直面する「米中貿易摩擦」という巨大な壁
この急激な冷え込みの主因として、製造業に従事する企業の8割以上が「米中貿易摩擦」の激化を真っ先に挙げています。米中貿易摩擦とは、世界経済を牽引するアメリカと中国が互いに関税を引き上げ合うなどして、貿易を制限し合う対立状態のことです。グローバルな供給網が網の目のように張り巡らされた現代において、両国の衝突は九州の製造現場にも直接的な打撃を与えている状況と言えるでしょう。
SNS上では、このニュースに対して「ついに地方の現場まで波及してきたか」「製造業が止まれば関連企業も連鎖的に厳しくなる」といった不安の声が数多く投稿されています。一方で、「今こそ特定の国に依存しない独自の技術力を磨くべきだ」という、逆境をチャンスに変えようとする前向きな意見も見受けられました。消費税増税を控えた微妙な時期ということもあり、ネット上でも今後の動向に対する関心は極めて高く、議論が白熱しています。
私自身の見解としましては、今回の結果を単なる一時的な数値の下落として片付けるべきではないと考えています。九州・沖縄は地理的にもアジアとの繋がりが深く、国際情勢の影響を最もダイレクトに受けるフロントラインです。国を挙げた支援はもちろんのこと、企業が自律的にサプライチェーンを多様化させるための「守りの経営」と、デジタル変革を加速させる「攻めの経営」の両立が、今まさに試されている時期なのではないでしょうか。
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