👵🛍️シニアの「困った」を解決!コンシェルジュが輝く超高齢社会と中国進出小売業の減速に見る顧客体験の盲点

長寿化が進む日本において、定年退職後のシニアライフは平均約20年と非常に長い期間にわたります。この時代を「自分の時代」と捉え、仕事や子育てから解放されたシニアの方々には、「自分が輝く、楽しい人生」を謳歌してほしいと筆者は願っています。しかしながら、興味があることや欲しいものがあっても、なかなか行動に移せないシニアが多いのが現状です。その背景には、高齢になることで孤立し、情報が不足しがちな上に、気軽に相談できる相手がいないという情報格差の問題があるでしょう。

このようなシニア層を支援する効果的な手段として注目されるのが、「コンシェルジュ」の導入です。百貨店や高級マンションなどで専門的なサービスを提供するこの役割をシニアビジネスに取り入れることで、シニアの方々の要望実現を大きく後押しできるでしょう。想定されるニーズは、住まいの増改築や移住、趣味・スポーツ・学びへの挑戦、再就職や起業などの仕事探し、社会貢献活動、そしてスマートフォンやパソコンといったIT活用の支援、さらにはファッション相談など多岐にわたります。

シニアビジネスにおけるコンシェルジュには、高い専門知識に加え、個々人に合った的確な提案力、そして何よりも信頼される人間的な魅力が求められます。特に人生経験豊富なシニア層への対応には、他の世代とは異なる配慮が必要です。筆者のシニア目線から、コンシェルジュが成功するための重要なポイントを提案します。一つ目は、日頃会話の少ないシニアのホンネを引き出し、気持ちを深く理解するための上手な聞き方です。

二つ目は、シニアの人生経験を尊敬し、彼らが育った時代背景や生き方を理解することから、信頼される人間関係を築くことです。「上から目線」を避ける姿勢が大切でしょう。そして三つ目は、コンシェルジュ活動を販売促進手段、つまり販促の一環として無料で提供することです。知的なサービスにお金を払うことに慎重なシニア層が多い中、無料化により幅広い利用者を獲得し、結果的に販売をバックアップできると考えられます。これから増加するシニア層の多くが生き生きとした人生を送ることで、楽しい超高齢者社会が実現するのではないでしょうか。

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シニア向けサービスに見る「セルフサービス」の盲点とSNSの反響

一方で、一見合理化に見えるサービスの変更が、かえってシニア層の不便を招くという事例も見受けられます。たとえば、ある60歳の男性会社員が日課としている駅構内のハンバーガーショップでの体験です。以前はスタッフが席まで注文品を運んでくれましたが、ある日からはできあがりを音で知らせるブザーを渡され、客自らがカウンターに取りに行くセルフサービスに変わっていました。しかも、ポテトとハンバーガーが時間差で提供されたため、合計1,000円強の食事を運ぶために2度もカウンターへ出向く必要が生じたのです。

この男性の知人は、顔見知りの70代くらいのシニア夫婦もブザーに戸惑っている様子を見て、深く感じ入ったそうです。60歳の自分でも満席の店内でトレイを運ぶのは大変なのに、杖を使うような足元に不安がある高齢者にとっては、これは非常に大きな負担です。この知人は「本当に必要なサービスに気づくこと」の重要性を痛感し、どれほど合理化が進んでも、接客スタッフは顧客目線、特にお客さま一人ひとりの状況に合わせた臨機応変な対応を忘れてはならないと訴えています。このエピソードは、コスト削減や効率化の名のもとに、きめ細やかなおもてなしが失われつつある現代の接客サービスにおける盲点を鋭く突いていると言えるでしょう。

このようなシニア層のサービスに関する話題は、SNS上でも大きな反響を呼んでいます。「シニアは人生経験が豊かで頑固な面もある」という記述に対しては、「人生経験をリスペクトしてくれるコンシェルジュなら安心して相談できる」といった共感の声が見られます。また、ハンバーガーショップでの体験談については、「高齢者にはスタッフが運ぶべき」「安くない買い物なのにサービスが低下している」といった批判的な意見や、「合理化の波がシニアを置いてきぼりにしている」といった懸念の声が多く寄せられ、企業側のサービス設計に対する再考を求める声が目立っています。

📈中国進出の日本小売業がブレーキを踏む!米中貿易摩擦が影響か

民間信用調査会社の帝国データバンクが2019年5月時点の調査結果を公表しました。それによると、中国に進出している日本企業は1万3,685社となり、2016年の前回調査と比較して約2%、具体的には249社が減少しました。過去に最も進出社数が多かった2012年の1万4,394社からは、約5%の減少となっています。特に減少幅が最も大きかったのが小売業で、2016年から約6%の減少となりました。日本料理店やビアホールといった業態は増加傾向にあるものの、通信販売業者などの減少が響いた結果です。

この減少の背景には、中国経済の成長鈍化があると考えられています。中小企業を中心に進出にブレーキがかかっている状況で、大手企業のロフトが2020年春をめどに成都のイトーヨーカ堂に中国1号店を出店するなど、一部では進出の動きも見られますが、全体としては縮小傾向にあると言えるでしょう。一方で、不動産業は171社と2016年から約23%も増加しており、特に「貸事務所」が74社と最も多くなっています。これは、中国に進出する日本企業向けのオフィスや、駐在員向けの住居提供といったニーズが根強く存在しているためです。

全体の約4割を占める製造業も、2016年から約3%減少し、5,695社となりました。完成車部品や電機部品を製造する企業が主に減少しており、これは中国での人件費上昇によるコスト増を受け、日本国内やタイなどの東南アジア諸国連合(ASEAN)へ生産拠点を移転する動きが加速しているためです。また、進出の動向は企業規模によっても傾向が異なり、年商10億円未満の企業が合計で約7%減少したのに対し、年商10億円以上の企業は約1%増加しました。年商が1,000億円以上の最大規模の企業では、約6%増加という結果が出ており、大企業と中小企業の間で二極化が進んでいることがうかがえます。

さらに、この調査が行われた2019年5月時点では、米中貿易摩擦が激化していました。この緊張状態の長期化は、華為技術(ファーウェイ)のような中国企業との取引見直しや生産拠点の移設といった「脱中国依存」の動きを加速させています。帝国データバンクは、米中間の緊張状態が長引けば、今後は中小企業だけでなく大手企業においても進出企業が減少する可能性があると分析しており、中国市場における日本企業の動向から目が離せないでしょう。

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