JDIとルネサスの危機に揺れる「日の丸」液晶・半導体——経産省主導の産業政策が直面する大きな曲がり角

2019年08月02日現在、かつて世界を席巻した日本のハイテク産業がかつてない荒波に揉まれています。中小型液晶パネル大手であるジャパンディスプレイ(JDI)が、ついに中国・台湾の企業連合から支援を仰ぐ事態となったほか、半導体大手のルネサスエレクトロニクスでも社長が突如として辞任を発表しました。これらは単なる一企業の不振にとどまらず、経済産業省が中心となって推し進めてきた「国策」による産業再編の限界を露呈しているといえるでしょう。

SNS上では「また血税が投入されるのか」「かつての輝きはどこへ行ったのか」といった、厳しい失望の声が相次いでいます。特に、多額の公的資金を投じながらも抜本的な経営改革が進まなかった現状に対し、ネットユーザーの間では産業政策そのものの正当性を問う議論が噴出しているのです。一方で、現場の技術力を惜しむ声も根強く、日本のものづくりの象徴である液晶や半導体が、なぜここまで追い詰められてしまったのかという嘆きが拡散されています。

こうした事態の背景には、経産省が主導した「衰退産業の延命」という側面が否定できません。今回苦境に立たされている企業は、いずれも複数の国内メーカーの事業を統合して誕生した経緯があります。しかし、過去の成功体験に縛られた旧態依然とした組織文化を温存したまま、公的資金で形を整えたに過ぎないとの指摘も免れません。本来であれば、厳しい市場競争によって自然に行われるはずの「新陳代謝」を、国の介入が不自然に阻害してしまった可能性が高いのです。

ここで改めて「新陳代謝」という言葉に触れると、これは経済において、競争力を失った企業が淘汰され、新しい技術やアイデアを持つ企業が台頭する循環を指します。健全な経済成長には不可欠なプロセスですが、国が救済を続けることで、その健全な流れが止まってしまいました。その結果として、巨額の負債や非効率な経営という重い「ツケ」が、今のタイミングで一気に回ってきたと言わざるを得ない状況に陥っているのではないでしょうか。

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国策頼みの限界と次世代へ向けた真の自立

私は、今回の騒動は単なる一企業の経営失敗ではなく、日本独自の「官民一体」というモデルが制度疲労を起こしている証左だと考えています。かつては有効に機能したこの仕組みも、変化の激しい現代のデジタル市場においては、かえって決断の遅れを招く足かせとなっています。国は企業の延命に奔走するのではなく、失敗を許容し、新たな挑戦が次々と生まれるようなプラットフォーム作りへと、その役割を大胆にシフトすべき時期にきていると感じます。

2019年08月02日というこの日は、日本のハイテク産業が独立独歩の道を選び直すための、重要な分岐点として記憶されることになるでしょう。他国の資本を受け入れ、痛みを伴う改革を断行することは、一見すると敗北のように映るかもしれません。しかし、守るべきは特定の「会社組織」ではなく、そこに眠る「高度な技術」と「優秀な人材」であるはずです。真の再生を実現するためには、国策という温室から飛び出す勇気が、今まさに求められているのではないでしょうか。

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