長野県に本拠を置く産業機器メーカーのタカノ株式会社が、世界最大の市場であるアメリカへ本格的に名乗りを上げました。2019年08月03日、同社は米国カリフォルニア州に全額出資の現地法人を設立することを正式に発表しています。これまで同社の売上全体に占める北米市場の割合は1%に満たない状況でしたが、今回の拠点開設を起爆剤として、グローバル展開を加速させる構えです。
新しく誕生する子会社は2019年12月に営業活動を開始する予定となっており、資本金には80万米ドル、日本円にして約8640万円が投じられます。主な事業内容は、ATMや医療機器に欠かせない「電磁アクチュエーター」をはじめとした精密機械部品の販売です。SNS上では「地味ながらも日本の高い技術力が世界に認められるチャンスだ」と、製造業ファンを中心に期待の声が上がっています。
ここで専門的な用語について触れておきましょう。主力製品である「電磁アクチュエーター」とは、電気エネルギーを磁力の力で物理的な動きに変換する駆動装置のことです。例えば、ATMがお札を正確に送り出したり、医療機器が緻密な動作を行ったりする際の「筋肉」のような役割を果たします。非常に高い信頼性が求められる分野だけに、タカノが持つ繊細なモノづくりの技術は現地でも高く評価されるでしょう。
今回の進出において、単なる部品販売に留まらない戦略的な視点が見て取れる点も注目すべきポイントです。新会社では、将来的な市場拡大を見据えて「画像検査装置」の需要調査も並行して実施します。これは製品のキズや不純物をカメラで瞬時に判別するハイテク装置であり、米国の製造現場で自動化ニーズがどこまで高まっているかを探る、極めて重要なミッションを帯びているといえるでしょう。
私自身の見解としては、タカノのような堅実な技術を持つ日本企業が、これまで手薄だった北米に拠点を構える意義は非常に大きいと感じます。単に製品を送るだけでなく、現地のニーズを肌で感じることで、さらなるイノベーションが生まれるはずです。日本の職人魂が、シリコンバレーを抱えるカリフォルニアという革新の地で、どのような化学反応を起こすのか非常に楽しみでなりません。

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