2019年08月05日、週明けの外国為替市場は、これまでの平穏を打ち破るような波乱の幕開けを迎えようとしています。トランプ米政権が打ち出した中国に対する追加関税「第4弾」の表明は、投資家たちの間に大きな動揺を広げました。この決定により、世界経済が再び冷え込むのではないかという不安が強まり、安全資産とされる日本円を買い戻す動きが活発化しています。
市場では現在、非常に「円高」に振れやすい地合いが整っていると言えるでしょう。そもそも円高とは、他の通貨に対して日本円の価値が相対的に上がる現象を指します。世界的な景気後退の懸念が高まると、投資家はリスクを避けるために、比較的安定している円を選ぶ傾向があるのです。SNS上でも「一気に円高が進んで驚いた」「今後の株価への影響が怖い」といった悲鳴に近い声が次々と上がっています。
再燃する米中貿易摩擦とFRBの苦渋の選択
今回の混乱に拍車をかけているのが、アメリカの中央銀行にあたる米連邦準備理事会(FRB)の動向です。米経済の先行き不透明感が増したことで、市場ではFRBがさらなる「利下げ」に踏み切るとの見方が急速に強まりました。利下げとは、景気を刺激するために金利を引き下げる政策のことですが、これは裏を返せば、通貨としてのドルの魅力が低下することを意味しており、結果としてさらなるドル安・円高を招く要因となります。
編集部としての視点ですが、今回のトランプ政権による関税発動は、あまりに唐突で市場の心理を冷やしすぎている印象を拭えません。実体経済が追いつく前に、政治的な駆け引きが相場のボラティリティ(価格変動の激しさ)を極限まで高めてしまっています。個人投資家の皆様にとっては、不用意に大きなポジションを持つのは極めて危険な局面であり、今は慎重に推移を見守るべき時期なのではないでしょうか。
米中両国の対立が深まるなか、2019年08月05日以降の数日間は、歴史的な転換点になる可能性を秘めています。輸出企業にとっては逆風となる円高の進行ですが、海外旅行や輸入製品の購入を検討している方には追い風となる側面もございます。しかし、世界経済全体の健全な成長という観点で見れば、一刻も早い事態の沈静化と、安定した通商環境の回復を願わずにはいられません。
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