日本の製造業を支える「マザーマシン」の雄、DMG森精機が驚きの決算を披露しました。2019年08月06日に発表された2019年01月01日から2019年06月30日までの連結決算によれば、最終的な儲けを示す純利益が前年の同じ時期と比べて20%も増加し、106億円に達したのです。世界経済の不透明感が漂う中で、これほど力強い成長を維持している背景には、一体どのような戦略が隠されているのでしょうか。
好調の大きな要因として挙げられるのは、これまでに積み上げてきた「受注残」の着実な消化と、高度な技術を要する「5軸加工機」などの高単価製品が売上を伸ばしたことです。ここでいう5軸加工機とは、従来の前後・左右・上下の動きに「回転」と「傾斜」を加えた複雑な動きができる工作機械を指します。これにより、航空機部品や医療用インプラントといった精密で複雑な形状の部品を一回の固定で削り出すことが可能になり、生産性が劇的に向上するのです。
売上収益についても2386億円と、前年同期比で1%の微増を記録しています。さらに、本業の稼ぎを示す営業利益は27%増の200億円という素晴らしい数字を叩き出しました。SNS上では「製造業全体が厳しいと言われる中で、高付加価値戦略が見事に当たっている」といった驚きの声や、「自動化や省人化ニーズを的確に捉えている」という投資家たちからの前向きな分析が相次いで投稿されています。
一方で、将来の業績を占う指標である受注額に目を向けると、2019年01月01日から2019年06月30日までの期間で前年同期比22%減の2234億円という厳しい現実も浮き彫りとなりました。米中貿易摩擦などの影響を受け、世界中の工場が新しい設備にお金を投じる「設備投資」を一時的に手控えている様子が伺えます。森雅彦社長は記者会見の場で、顧客が投資を先送りしている現状を認めつつも、2019年07月から09月の間に受注は底を打つとの強気な見通しを示しました。
編集者の視点から見れば、今回の決算は「量より質」への転換が成功している証左だと言えるでしょう。単に機械を売るだけでなく、複雑な加工を実現するソリューションをセットで提供することで、景気の波に飲まれない強固な経営基盤を築いている点は高く評価できます。現在は一時的な受注の落ち込みが見られますが、デジタルトランスフォーメーションが加速する中で、同社の持つ高度な制御技術への需要は、今後も底堅く推移していくに違いありません。
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