🥗【RF1の反撃】サラダのトップランナーが挑む!加熱野菜と「コト消費」で総菜市場を再定義する経営戦略

百貨店を中心に高級総菜の代名詞とも言えるブランド「RF1(アール・エフ・ワン)」を展開するロック・フィールドが、この激戦の総菜市場において、その強みを活かした**「反撃」の経営戦略を打ち出しています。同社は、長年にわたり看板商品として顧客に愛されてきたサラダのラインナップを大幅に拡充することで、「もう1品」の購入を誘う新たな消費行動を喚起しようと考えているのです。その目玉となるのは、健康志向の高まりに応える加熱野菜の充実と、自宅での調理体験(コト消費)**を提供するユニークな商品の展開です。多角化する消費者のニーズに対応し、競争優位性を確立するための同社の挑戦は、大きな注目を集めることでしょう。

この戦略の基盤を支えるのが、2020年春に稼働を予定している静岡県磐田市の新工場です。ロック・フィールドは、主力工場である「静岡ファクトリー」に約40億円を投じ、延べ床面積約8,200平方メートルにおよぶ新棟を建設いたします。これにより、現状の1日あたりサラダを中心とした生産能力25トン(16万~17万食)に、さらに約12トン分を上乗せすることが可能になります。この増強された生産能力の一部を、多様な品揃えの実現に振り向ける計画です。これは、コンビニエンスストアやスーパーマーケット、さらにはドラッグストアといった異業種が「中食」市場へ本格参入し、競争が激化している現状において、RF1の圧倒的な商品力をさらに磨き上げるための、極めて重要な投資と言えます。

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ヘルシー志向に応える「加熱野菜」とコストパフォーマンスの高い商品展開

品揃え拡充の柱の一つとなるのが加熱野菜です。新工場の稼働により、焼き、あぶり、揚げ、蒸し料理といった多彩な加熱調理スペースが増設される見込みです。古塚孝志社長によれば、加熱調理によって「野菜のうまみを引き出せる」とともに、多くの野菜を無理なく摂取しやすくなるというメリットがあります。同社は、加熱野菜の売上を足元の年間30億円弱から50億円へと大きく伸ばす目標を掲げています。これは、単に生野菜サラダを提供するだけでは飽き足らない、より「調理された野菜」を求める現代のヘルシー志向に的確に応えるものと期待されます。

また、同社のサラダはこれまで100グラムあたり300円から400円台が中心で、中には700円台の高級品もありましたが、この春からは200円台の値ごろ感のある商品も投入されました。現在はまだ数種類ですが、需要を見極めながら種類を増やしていく方針です。古塚社長は、「もう1品買いたいと思える多様な品ぞろえ」が重要であると語っています。これは、百貨店総菜という高級なイメージに加えて、日常使いしやすい価格帯を設けることで、より幅広い層の顧客を取り込みたいという戦略的な意図が感じられます。

「作る楽しみ」を提供するキットサラダが新たな豊かさを提案

もう一つの注力分野が、「コト消費」を意識した「キットサラダ」です。これは、下ごしらえ済みの野菜などの素材が適量入っており、顧客が食べる直前に封を開け、自宅で盛りつけるだけでRF1のサラダが完成するという商品です。他社の同様な商品と比較して、調理の手間が少ないことが特長とされています。現在は生ハムと蒸し焼きした野菜を組み合わせた商品などがあり、2人前で500円程度から提供されています。量り売りの商品よりも賞味期限が1日から2日間長いという利点も持ち合わせています。

古塚社長は、「ひと手間かかっても自分なりに料理を体験するのが今の時代の豊かさ。今後ニーズが増えるでしょう」と、この商品にかける強い期待を語っています。過去にもキット商品の販売はありましたが、ネット通販を含めて2019年から本格的な販売が開始されました。現状、売上高に占めるネット通販の比率は1%未満と少ないものの、今後は徐々にその比率を高めていく方針です。SNSなどでの反響を見ても、この「作るを楽しむSALAD」は、「出来栄えがお店のサラダのよう」「盛りつけるだけで手作り感が味わえる」「野菜がシャキシャキで新鮮」といった好意的な声が多く、自宅でプロの味と体験を両立できる点が高く評価されているようです。

変化する「中食」市場とRF1の持続可能な成長戦略

ロック・フィールドがこうした積極的な品揃えの拡充に乗り出す背景には、足元の業績の伸び悩みがあります。2019年4月期に発表された連結売上高は、前の期比1%減の509億円、経常利益は22%減の24億円と、5期ぶりの減益となりました。既存店の客数の減少が響いたことが要因とされます。日本惣菜協会によると、「中食」の2018年の市場規模は前年比2%増の10兆2,518億円と拡大基調にありますが、この成長を牽引しているのはコンビニやスーパーマーケットであり、百貨店の総菜市場は1.3%減の3,596億円と、構成比は3.5%にとどまっているのが現状です。これは、共働きや単身世帯の増加といった社会構造の変化に伴い、消費者がより利便性の高い購買チャネルを選ぶ傾向が強まっていることを示しています。

こうした市場環境の変化に対応するため、同社は2018年に静岡ファクトリー内に**「野菜研究所」**を創設し、素材の特長を最大限に生かす調理加工技術の向上に努めてきました。この技術が、加熱野菜をはじめとする新たな商品開発に活かされる見込みです。さらに、新工場ではパックサラダの新たな生産設備も導入され、キットサラダとパックサラダを充実させることで、店頭における人材不足への対応も図る狙いがあります。古塚社長は、「(主力顧客の)コアなリピーターは店頭の変化に敏感です。来店頻度を上げる取り組みを進めます」と語り、2020年4月期の売上高は3%増の526億円を目指すとしています。量り売り中心の販売スタイルから、**キットやパックサラダという「手間いらず」かつ「新鮮」**な新しい形を提案することで、ロック・フィールドは、高級総菜のトップランナーとしての地位を盤石なものにしていくことでしょう。

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