2019年春に入社したばかりの新社会人が、仕事に対する価値観をどのように持っているのか、大変注目されています。あしぎん総合研究所(宇都宮市)が実施した興味深い意識調査によりますと、「友人との約束」と「仕事」が重なった際に、仕事の方を優先すると回答した新入社員の割合は、66.4%にとどまりました。これは2018年度の調査結果と比較して5.5ポイントの低下を示しており、調査開始以来の過去最低水準を記録しています。
この結果からは、現代の新入社員が、ワークライフバランス(仕事と私生活の調和)を重視する傾向がますます強まっていることが明確に見て取れます。特に、政府主導で「働き方改革」が推進されている時代背景を考えますと、仕事一辺倒ではなく、個人の時間や生活も大切にするという価値観が浸透しているのでしょう。この変化は、企業側にとっても、より柔軟な働き方や従業員のプライベートを尊重する姿勢が求められることを示唆していると言えるのではないでしょうか。
さらに、この意識の変化を男女別で分析すると、大変興味深い傾向が浮かび上がってきました。男性の新入社員で仕事を優先すると答えたのは61.1%で、前年度から10ポイント近くも大幅に低下しています。これは男性の若手社員の間で、仕事とプライベートの境界線を見直し、自身の生活を優先したいという考えが急速に広まっている証拠と考えられます。その一方で、女性の新入社員においては73%が仕事を優先すると回答しており、前年度とほぼ横ばいの高い水準を維持しているのです。
この男女間の意識の乖離(かいり、二つの物事の間に生じるずれ)は、SNSでも大きな反響を呼んでいます。「男性はプライベート重視、女性はキャリア重視になっているのでは?」「女性の方が早く自立したいと考えているのかも」といった声が多数寄せられていました。実際に、女性の高い就業意欲やキャリア志向が、依然として力強く維持・高まっている様子がこの数字から読み取れるでしょう。日本の未来を担う若い世代の間で、キャリアに対する意欲の男女差が逆転しつつある可能性すら感じさせますね。
👀出世意欲にも現れた男女の意識差!キャリアパスの多様化に注目です
仕事への優先度だけでなく、出世に関する回答からも、男女の意識差がはっきりと見て取れます。男性の新入社員では、「平社員のままでいたい」と希望する割合が12.8%に達し、こちらも過去最高を記録しました。これは、責任のある役職に就くことよりも、自身のペースで働きたい、あるいは昇進に伴う過度なストレスや残業を避けたいという、男性の安定志向が高まっていることを示唆しています。
これに対し、女性の新入社員では「係長」や「リーダー職」といった、一定のマネジメント権限を持つ役職を希望する割合が高まる結果となりました。この傾向は、女性たちが自身の能力を活かし、組織内でより大きな責任と影響力を持つことを積極的に望んでいる証拠と言えるでしょう。この調査は、2019年3月末から4月中旬にかけて、同社が開催した新入社員セミナーの受講生705人を対象に実施されたものです。
私自身の考えとして、キャリアに対する価値観が多様化していることは、現代社会において極めて健全な現象だと捉えています。出世を目指すことがすべてではなく、「平社員のまま」という選択肢が尊重されることは、個人の幸福度を高める上で非常に重要です。しかし同時に、能力のある女性が積極的にリーダーシップを発揮したいと望んでいる現状を、企業は真摯に受け止め、公平な評価と昇進の機会を提供していく必要があると考えられます。ジェンダー平等の視点からも、若手社員の声を反映した柔軟なキャリアパスの設計が、今後の人材育成の鍵となるでしょう。
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