米中貿易摩擦で揺れるハイイールド債!暴落の懸念は「過剰」か、それとも「好機」か?

米国市場において、投資家の間で「ハイイールド債」への警戒感が急速に高まっています。2019年08月05日には、ハイイールド債の米国債に対する上乗せ金利(スプレッド)が4.53%に達し、約2カ月ぶりの高水準を記録しました。この動きの背景にあるのは、激しさを増す一方の米中対立です。貿易戦争の泥沼化が世界景気を冷え込ませるとの懸念から、投資家はリスクを避け、より安全な資産である米国債へと一斉に資金を移し始めています。

そもそも「ハイイールド債」とは、格付けが低く債務不履行(デフォルト)の恐れが相対的に高い一方で、その分だけ利回りが高く設定された社債のことを指します。景気後退の足音が聞こえ始めると、経営基盤の弱い企業の支払いが滞るのではないかという疑念が先行し、真っ先に売りの標的となってしまいます。SNS上でも「景気後退のシグナルではないか」「今のうちに手放すべきか」といった不安の声が目立ち、投資マインドの冷え込みが顕著です。

実際の数字を見ても、資金流出の勢いは凄まじいものがあります。ジェフリーズの調査によれば、2019年08月01日から2019年08月07日までのわずか1週間で、ハイイールド債ファンドから40億ドルもの巨額資金が流出したことが判明しました。また、米連邦準備理事会(FRB)のデータでは、米企業の債務残高は15兆ドルを突破しており、国内総生産(GDP)に対する比率は過去最大規模に並んでいます。この膨大な借金が、市場の不安をより一層増幅させているのでしょう。

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悲観論を打ち消す専門家たちの意外な視点

しかし、現在の市場の反応は少し「騒ぎすぎ」なのかもしれません。表面的な数字だけを見ると危機的に思えますが、肝心の債務不履行率は、過去の金融危機時と比較しても依然として極めて低い水準を保っています。ゴールドマン・サックスは、企業の債務に対する懸念は誇張されすぎているとの見解を示しました。金利全体が低下している現在は、企業にとって資金調達コストが大幅に抑制されており、財務状況を支える追い風になっているという分析です。

こうした状況を冷静に見極め、攻めの姿勢を崩さないプロも存在します。バンクオブアメリカ・メリルリンチのオレグ・マレンティエフ氏は、現在の価格下落をむしろ「投資の絶好機」であると捉え、顧客に積極的な購入を推奨しています。メディアの編集者としての私の視点からも、パニック的な売りが続く場面こそ、本質的な価値を見極める投資家にとってはリターンを最大化するチャンスに映ります。もちろんリスクは伴いますが、過剰な警戒感が生んだ歪みに注目する価値は十分にあるはずです。

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