【2019年株主総会シーズン】機関投資家が動く!日本企業に迫る「社外取締役3分の1」と ROE 改善の波

2019年の株主総会シーズンが6月下旬に迫る中、日本の大企業に対して機関投資家による「企業統治(コーポレート・ガバナンス)」の強化を求める圧力がかつてなく高まっています。従来の日本企業では、取締役を内部から昇格させることが一般的で、これが独立した監視機能の低下を招き、企業の潜在能力を十分に引き出せないばかりか、結果として収益を圧迫している可能性があると投資家は指摘しているのです。

こうした状況を変えるため、投資家たちは今年の株主総会において、不適切な取締役の選任に対して反対票を投じるという明確な姿勢を示し、経営陣に独立した意見をより多く取り入れるよう強く促しています。特に、社外取締役の選任は大きな焦点となっており、これは経営陣から独立した立場で企業の監督や助言を行う、外部の専門家や経験者の取締役のことですが、これが企業統治の健全性を保つカギだと考えられているのです。

例えば、ピクテ投信投資顧問(日本)は、社外取締役が取締役会全体の3分の1未満の企業に対しては、経営トップの指名案に反対する方針を打ち出しています。また、三井住友トラスト・アセットマネジメントも、同じく3分の1の基準を満たさない場合には、原則として全ての取締役候補に反対票を投じるという厳しい基準を設定しました。ただし、三井住友トラスト・アセットマネジメントの場合、**自己資本利益率(ROE)**が十分な水準にある企業には、改善のための1年間の猶予期間を与えるとしています。

自己資本利益率(Return On Equity、略してROE)とは、企業が株主から集めたお金(自己資本)を使って、どれだけの利益を上げたかを示す重要な指標であり、「効率的な経営」を測るバロメーターです。投資家は、このROEを高めることこそが企業価値向上に繋がると考え、改善を強く求めています。これら二社の基準は、指名委員会や監査等委員会を設置している大企業を主な対象として適用されることになりますが、この動きはまさに、日本企業全体の企業統治改革を加速させるものとなるでしょう。

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SNSで話題の「I Weigh」:重さではない”価値”の再定義

さて、ここからは少し話が変わりますが、本記事の元になった英文媒体『Nikkei Asian Review』の記事には、英語表現の解説として“weigh down”から派生した興味深い社会現象が紹介されています。動詞の“weigh”は「重さがある」という意味ですが、これがアメリカでは「I Weigh(私の重さ、私の価値)」という新しい女性運動として大きな話題を呼んでいます。

これは、あるタレントがSNSに痩せていることを自慢するような投稿をしたことに対し、モデル兼テレビ司会者の女性が反発したのがきっかけで始まりました。彼女は「私は毎日笑う」「私は仕事が好き」といった、体重とは関係ない自分自身の誇れる特徴を投稿し、それに同調する人々が次々と自分自身の「重さ」や「価値」を再定義する投稿を続けているのです。この現象は、外見や体重といったステレオタイプな価値観にとらわれず、個人の内面や達成を重視しようという、現代社会における多様性の受容を象徴していると言えるでしょう。

このようなSNS上でのポジティブな反響は、企業社会における「企業価値」の測り方にも通じるものがあるのではないでしょうか。目先の収益だけでなく、企業統治の透明性や社会的な責任といった、一見数値化しにくい「重み」こそが、長期的に安定した企業価値を支える柱となるはずです。2019年6月12日時点でのこの機関投資家の厳しい姿勢は、日本企業がそうした真の企業価値を追求するための、力強い追い風となるに違いありません。

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