2019年最新!ベトナムが「偽ベトナム製」を徹底排除へ。米中貿易摩擦が生んだ「迂回輸出」の闇と新たな原産地基準の衝撃

2019年08月14日、東南アジアの成長株であるベトナムが、国際貿易の信頼を揺るがす重大な問題にメスを入れました。ハノイからの報告によりますと、ベトナム政府は中国製品が自国を経由して第三国へ流れる「迂回輸出」を阻止するため、新たな「ベトナム製」の基準案を策定したとのことです。世界が米中貿易摩擦の行方を注視する中で、ベトナムが自国のブランド価値を守るために下したこの決断は、今後のアジア経済に大きな波紋を広げることになるでしょう。

ここで注目される「迂回輸出」とは、本来なら高い関税が課されるはずの原産国を隠すため、第三国を通過させて書類上の産地を偽装する不正行為を指します。米中間の対立が激化する2019年現在、中国企業が米国の高関税を回避する目的で、地理的に近いベトナムを「隠れみの」にするケースが急増しているのですね。こうした背景から、ベトナム政府は自国が米国の制裁対象になるリスクを回避するため、迅速な対応を迫られていたのが実情といえます。

今回の新基準案では、製品の最終的な価格に対して、ベトナム国内での加工によって生み出された「付加価値」が30パーセント以上であることを求めています。「付加価値」とは、原材料に手間暇をかけて加工を施し、元の状態よりも高い価値を与えることを意味します。単に輸入した部品を箱に詰めたり、ラベルを貼り替えたりするだけの単純な作業では、もはや「メイド・イン・ベトナム」の称号を名乗ることは許されないという厳しい姿勢が打ち出されました。

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急増する対米輸出と米国からの厳しい視線

SNS上では今回のニュースに対し、「ベトナム製の信頼性が保たれるのは良いことだ」「安易なラベルの張り替えが横行していたのなら、厳罰化もやむを得ない」といった、政府の決断を支持する声が多く上がっています。一方で、現地で真面目に生産活動を行う企業からは「30パーセントという基準をクリアするためのコスト増が心配だ」という懸念の声も漏れており、市場には期待と不安が入り混じった緊張感が漂っているのが2019年08月現在の空気感です。

実際に数字を見てみると、その危機感の理由がよく分かります。2019年01月から06月までのベトナムから米国への輸出額は、前年の同じ時期と比べて3割近くも急増しているのです。この異常ともいえる伸び率に対し、米国財務省は「中国製品がベトナムを経由して不当に流入しているのではないか」という疑念を強めています。すでに2019年05月公表の為替報告書において、ベトナムは「監視対象国」に指定されており、崖っぷちの状態にあるのですね。

「監視対象国」とは、米国が貿易赤字の大きさや為替介入の有無などを基準に、貿易が不当に行われていないか目を光らせるリストのことです。もしここで適切な対応を取らなければ、ベトナム自体が米国から制裁関税を課される恐れもあります。政府が農産物を含むほぼすべての製品を対象に、通過するだけの荷物を「ベトナム製」と認めないと明記した背景には、ホワイトハウスへの「潔白」を証明したいという強い政治的意図が透けて見えます。

編集部が見るベトナムの生き残り戦略と今後の課題

私は今回の政府の動きについて、ベトナムが「世界の工場」として真の自立を目指すための試金石になると考えています。これまでのベトナムは、どちらかといえば「安価な労働力を提供する場所」という側面が強かったのではないでしょうか。しかし、今回の厳しい原産地基準の導入は、国内産業の技術力を高め、名実ともに価値のある製品を生み出す国へと脱皮する絶好の機会です。安易な金儲けに走る「迂回輸出」を放置すれば、国全体の信頼が失墜してしまいます。

今後は、この基準案をもとに製造業者や一般消費者から広く意見を募り、最終的な決定が下される予定です。焦点となるのは、ルールの運用をどれだけ厳格に行い、違反者に対してどのような罰則を設けるかという点でしょう。米国のトランプ政権が保護主義的な動きを強める中で、ベトナムが「ルールを守る公正な貿易パートナー」であることを世界に示せるかどうかが、2019年後半以降の経済成長を左右する鍵となるのは間違いありません。

中国から生産拠点を移転させる動きが加速する中で、ベトナムは大きなチャンスとリスクを同時に抱えています。単なる「中国の代わり」ではなく、独自のブランド力を確立できるかどうかが問われているのです。政府には、真面目な製造業者が不利益を被らないよう配慮しつつ、不正を許さない毅然とした態度を貫いてほしいと切に願います。2019年08月14日、ベトナム経済は新しい時代の分岐点に立っているといえるでしょう。

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