2019年、民泊新法施行から1年。地方の空き家が「宝の山」に変わる?百戦錬磨・上山社長が語る地方創生の勝機とは

2019年08月16日現在、私たちの旅のスタイルは大きな転換点を迎えています。住宅に宿泊客を泊める「民泊」のルールを定めた住宅宿泊事業法、通称「民泊新法」が2018年に施行されてから、早くも1年余りが経過いたしました。かつては都市部を中心としたムーブメントだと思われていた民泊ですが、今やその波は日本の隅々、地方にまで着実に広がりを見せているようです。

この変化の最前線に立つのが、民泊仲介サイト「STAY JAPAN(ステイジャパン)」を運営する株式会社百戦錬磨の上山康博社長です。仙台市に本社を置く同社を率いる上山氏は、現在の状況を非常にポジティブに捉えています。同氏は、不動産価格が手頃で、かつ活用しきれていない空き家が豊富に存在する地方にこそ、真のビジネスチャンスが眠っていると力強く指摘されているのです。

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民泊新法がもたらした安心感と地方への新たな視点

ここで改めて「民泊新法」について解説しておきましょう。これは、増え続ける訪日外国人観光客の宿泊ニーズに応えつつ、無許可で行われる「ヤミ民泊」を排除するために作られた法律です。届け出を行うことで、年間180日を上限に住宅を宿泊施設として提供できるようになりました。この法律のおかげで、私たちはより安心して多様な宿泊体験を選べるようになったと言えるでしょう。

こうした状況を背景に、SNS上でも民泊に対する期待の声が数多く上がっています。ネット上では「今まで泊まる場所がなくて諦めていた田舎に行けるようになった」「農家に泊まって収穫体験ができるのが楽しみ」といった投稿が目立ちます。利便性だけを求める都市型の宿泊とは異なり、その土地ならではの暮らしに触れられる体験型の滞在が、多くの旅行者の心を掴んでいる様子が伺えます。

上山社長が注目するのは、地方が抱える「空き家問題」という課題を「資源」へと変換する逆転の発想です。地方では維持管理が難しくなった古民家などが数多く存在しますが、これらをリノベーションして宿泊施設として活用すれば、初期投資を抑えつつ魅力的な宿を運営することが可能になります。安価な物件が多いからこそ、独自のこだわりを反映させた高付加価値なサービスを提供できるのでしょう。

編集者が見る「地方×民泊」が拓く日本の未来

私自身の見解を述べさせていただきますと、この「地方への商機」という視点は、これからの日本を救う鍵になると確信しています。単なる宿泊場所の確保に留まらず、民泊がハブとなって地域の農家や飲食店、伝統工芸などの地場産業と結びつくことで、地域経済が循環し始めるからです。旅行者がその土地の日常に深く入り込むことで、関係人口と呼ばれる「何度も訪れるファン」が増えていくのではないでしょうか。

2019年08月16日の今日、観光先進国を目指す日本にとって、地方の魅力を掘り起こす作業は急務です。上山社長の言葉通り、地方にある眠れる資産を民泊という形で活用することは、持続可能な地域社会を作るための極めて有効な手段だと考えられます。画一的なホテルとは違う、玄関を開ければそこにある「その土地の空気感」こそが、今の時代に求められている最高の贅沢なのかもしれません。

今後は、さらに規制緩和や地域ごとの条例の最適化が進むことで、より個性豊かな民泊施設が増えていくことが予想されます。地方の静かな集落に、世界中から人々が集まる光景が当たり前になる日は、もうすぐそこまで来ているようです。空き家を単なる負の遺産として放置するのではなく、新しい価値を生み出す源泉として活用する百戦錬磨の挑戦から、今後も目が離せそうにありません。

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