共働き世帯の救世主!学童保育の「量と質」はどう変わる?厚労省が2019年内に乗り出す全国実態調査の全貌

仕事と育児の両立に奮闘する保護者にとって、放課後の子どもの居場所確保は切実な問題です。厚生労働省は2019年08月19日、全国に約2万5000カ所存在する「放課後児童クラブ」、いわゆる学童保育の運営実態を把握するための大規模な調査を、2019年内にも実施する方針を固めました。この動きは、共働き世帯がより安心して子どもを預けられる環境を整え、サービスの質を底上げすることを目的としています。

政府は現在、2023年度までの5年間で、新たに30万人分もの学童保育の受け皿を確保するという意欲的な目標を掲げています。これは、保育園を卒園して小学校に入学した途端、放課後の預け先が見つからなくなる「小1の壁」という社会問題の解消を目指したものです。SNS上でも「夏休みの預け先がなくて死活問題」「学童の閉所時間が早すぎて仕事が続けられない」といった悲痛な声が溢れており、今回の調査には大きな期待が寄せられています。

放課後児童クラブとは、児童福祉法に基づき、保護者が就労などで昼間家庭にいない小学生に対し、適切な遊びや生活の場を提供する施設を指します。しかし、学校教育法に基づく「教育施設」ではないため、実は提供されるプログラムの内容や開所時間などは、各施設ごとの裁量に大きく委ねられているのが現状です。今回の調査では、こうした運営のバラつきや、保護者が真に求めているニーズを浮き彫りにすることが期待されます。

具体的な調査手法については、2019年の秋頃に詳細を詰め、年内には実働に移る予定となっています。厚労省は得られた結果をもとに、現在の運営指針へ反映させるほか、優れた運営事例を全国で共有する仕組み作りを想定しているようです。画一的なルールで縛るのではなく、現場の創意工夫を活かしつつ、どの地域でも一定以上のサービスが受けられる「質の平準化」が、現代の学童保育には求められているといえるでしょう。

背景には、女性の社会進出が急速に進んでいる現状があります。総務省のデータによれば、15歳から64歳の女性の就業率は2018年に69.6%に達し、統計が残る1968年以降で過去最高を記録しました。働くお母さんが増えれば、当然ながら学童の需要も高まります。2018年05月時点での利用児童数は前年より6万人以上増加し、約123万人に達しましたが、一方で約1万7千人の待機児童が発生している点は見過ごせない課題です。

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編集者としての視点:ハコモノ作りから「放課後の質の追求」へ

私は、今回の厚労省の動きを単なる現状把握に留めてはならないと考えています。確かに待機児童を減らすための「量の確保」は急務ですが、それ以上に「子どもが放課後をどう過ごすか」という質の議論が不可欠です。単に預かるだけの場所から、子どもが自己肯定感を育み、多様な体験ができる場所へと学童保育が進化することで、初めて保護者は後ろめたさを感じることなく仕事に邁進できるのではないでしょうか。

また、施設ごとに運営が委ねられている現状は、柔軟なサービスを提供できるメリットがある反面、地域格差を生む要因にもなっています。今回の調査を通じて、ICTの活用による入退室管理の効率化や、民間企業との連携による魅力的なアクティビティの導入など、時代に即したアップデートが加速することを切に願います。2019年という年が、日本の放課後文化をより豊かに変える歴史的な転換点となることを期待しましょう。

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