2019年6月8日、立憲民主党の枝野幸男代表は、老後資金に関する問題提起が、この夏の参議院選挙の最大の争点になるかもしれないとの見解を示しました。この問題は、金融庁の金融審議会がまとめた報告書にある、「夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦が95歳まで生きるためには、公的年金以外に約2,000万円の金融資産が必要になる」との試算がきっかけで、世論に大きな波紋を広げたものです。
枝野氏は、この試算そのものよりも、これを所管する麻生太郎金融担当大臣(当時)の姿勢に強い批判を浴びせました。彼は、「上から目線で、『だから2,000万円ためろよ』というような発言をしたのは間違いない」と述べ、国民の不安を煽り、自己責任を押し付けるかのような政府の姿勢を問題視しています。このような政治家の発言は、多くの国民が抱える老後の生活設計への不安を増幅させかねないものでしょう。
この「老後2000万円問題」は、公的年金制度を前提としたうえで、あくまで「平均的なモデルケース」として示された試算でしたが、政府が**「自助」(自分で備えること)の重要性を強調するメッセージとして受け取られ、SNS上でも大きな反響を呼びました。特に、「年金だけでは生活できないのか」「政府は年金制度の崩壊を認めたのか」といった、将来への不安や現行制度への不信感を訴える声が数多く見受けられます。
私見を述べさせていただきますと、政府の諮問機関が出した報告書が、これほどまでに国民の関心を集めたのは、それだけ多くの人々が漠然とした将来不安を抱えていることの証左ではないでしょうか。金融資産とは、現金や預貯金、株式、債券など、すぐに換金できる資産の総称を指しますが、すべての国民がこの2,000万円を容易に貯蓄できるわけではありません。だからこそ、政治には、国民生活を支える公的年金制度に対する信頼を取り戻し、不安を解消する責任があるはずです。
枝野氏が強調するように、夏の参議院選挙に向けて、この年金や老後の生活保障といったテーマは、有権者の投票行動を左右する最大の争点**となる可能性が高いと考えられます。政府がこの問題に対し、どのように説明責任を果たし、具体的な対策を打ち出すのか、今後の動向に注目が集まるでしょう。
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