2016年7月に発生した痛ましい事件の舞台となった、相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」。この施設の再建計画について、神奈川県が2019年6月8日、新たな方針を発表しました。県は、建て替え工事が進められている現在の場所と、現在利用者の方々が仮移転されている横浜市の「芹が谷園舎」周辺の、合わせて2カ所に施設を整備するとのことです。定員は、それぞれ66人となる計画です。
この計画は、入所されている方々の家族を対象とした説明会で明らかになりました。津久井やまゆり園には約120人の利用者がいましたが、今回の定員数決定にあたっては、県は利用者の方々自身が居住先を選べるよう、「意思決定支援」を丁寧に進めてきたそうです。これは、障害を持つ人が自分の人生や生活を自分で決めるという、**インクルージョン(包摂)**の考え方を尊重した、極めて重要なプロセスだと言えるでしょう。このアプローチは、SNSでも「利用者の気持ちを最優先した素晴らしい取り組みだ」と、大きな反響を呼んでいます。
事件を経て、施設再建は単に建物を新しくするだけでなく、利用者一人ひとりの尊厳を守り、安心して暮らせる場所を提供するという、極めて重い課題を背負っています。県が示した「2カ所、定員66人ずつ」という分散型での再建は、入所者の方々の選択肢を広げるとともに、大規模施設のリスクを分散させるという意味でも、非常に理にかなった判断だと私は考えます。利用者の皆さんが、新しい生活の場で、心穏やかに過ごせるよう、今後の建設と運営に期待したいものです。
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