【タチエス】自動運転・EV時代の覇者へ!山本雄一郎新社長が描く「座る」の未来と破壊的イノベーション

自動車業界が「100年に1度」という未曾有の荒波に揉まれるなか、独立系シートメーカーの雄であるタチエスは、2019年06月25日に山本雄一郎氏を新たな社長として迎え入れました。山本氏は51歳という若さで、そのキャリアの大部分をアメリカや中国といった海外拠点の立ち上げに捧げてきた異色のリーダーです。SNS上では「現場を熟知したグローバルリーダーの誕生だ」と、その手腕に期待を寄せる声が数多く上がっています。

山本社長がまず着手したのは、世界各地に広がる2万人の従業員の心を一つにすることでした。これまで日本の本社は、海外からの報告を一方的に受け取るだけで、双方向の対話が不足していたといいます。そこで彼は最新のテレビ会議システムを導入し、国境を越えたリアルタイムな情報共有を可能にするインフラを構築しました。物理的な距離をデジタルで埋めるこの改革は、グローバル企業としての結束力を高める重要な一歩となるはずです。

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デジタルを武器に「タチエスものづくりウエイ」を確立

近年、IT企業の参入により競争が激化するなかで、山本社長は「ものづくりの原点」を見つめ直す重要性を説いています。彼が提唱するのは、開発から生産までを途切れなく完結させる「タチエスものづくりウエイ」という独自の哲学です。特に注目すべきは、開発スピードを飛躍的に高める戦略でしょう。従来の試作機づくりに依存した手法では、驚異的な速さで新車を投入する中国メーカーなどのスピード感に対抗できないと彼は断言します。

ここで鍵を握るのが、コンピュータ上に仮想の空間を構築する「VR(バーチャルリアリティ)」の活用です。VR上で製品の細部まで検証を行うことで、実物を作る回数を減らし、開発期間の大幅な短縮を狙っています。IT技術はもはや敵ではなく、伝統的な製造業を進化させるための強力な味方なのです。こうした先進的な姿勢は、若手技術者たちのモチベーションにも火をつけており、社内に新しい風を吹き込んでいるという好意的な評価が広がっています。

次世代技術「CASE」が変えるシートの常識

自動車の未来を占うキーワードとして、現在「CASE」という言葉が業界を席巻しています。これは、C(つながる)、A(自動運転)、S(シェアリング)、E(電動化)の頭文字を取った専門用語です。山本社長は、特に「E(電動化)」が自社にとっての生命線になると捉えています。2025年ごろにはEV(電気自動車)向けの需要がピークを迎えると予測し、それに合わせた戦略的な製品開発を急ピッチで進めているのです。

2019年04月に開催された上海国際自動車ショーでは、その未来像を形にしたコンセプトモデルが披露されました。自動運転モードやリラックスモードなど、シーンに合わせてシートの位置が自動で最適化されるこの技術は、子会社が持つ高度なセンサー技術を融合させた結晶です。車が単なる移動手段から「動くリビング」へと変化するなか、シートは乗員に究極の快適さを提供するデバイスへと、その役割を劇的に進化させています。

創業の精神「とりあえずやってみる」の再点火

山本社長は、かつてタチエスが持っていた「まず行動し、挑戦する」という泥臭い企業文化を、今の時代にこそ取り戻すべきだと熱く語ります。就任の挨拶では「変化」と「スピード」を合言葉に掲げ、硬直化した組織に揺さぶりをかけました。その一環として、世界中の技術者が腕を競い合う「技術コンテスト」を企画するなど、国籍を超えた切磋琢磨の場を用意し、社員一人ひとりのプロ意識を極限まで引き出そうとしています。

私自身の視点としても、このような「デジタル」と「伝統的なクラフトマンシップ」の融合こそ、日本の製造業が世界で生き残る唯一の道だと確信しています。山本社長が毎朝30分の徒歩通勤で心身を整えているというエピソードからは、冷静な戦略家としての顔と、情熱的な現場主義者の顔が共存していることが伺えます。次世代のモビリティ社会においても、タチエスは「座る」という人間の根源的な体験にこだわり続け、私たちに驚きを与えてくれるに違いありません。

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