2019年9月の開幕がいよいよ目前に迫り、日本中がラグビーワールドカップ(W杯)の熱狂に包まれようとしています。今回の大会で注目されているのは、ピッチ上の激闘だけではありません。実は「ビール」を巡る場外戦が、かつてない規模で繰り広げられようとしているのです。それもそのはず、海外のラグビーファンのビール消費量は、なんとサッカーファンの6倍に達すると言われているから驚きを隠せません。
大会期間中に来日する外国人は50万人を超えると予測されており、飲食店やメーカーは準備に奔走しています。SNS上でも「ラグビーファンの飲みっぷりは異次元」「街中のビールが枯渇するのでは」といった期待と不安が入り混じった投稿が目立ち、一種の祭り前夜のような盛り上がりを見せているのです。世界ランキング上位の強豪国が日本に集結する2019年は、まさにビール業界にとっても歴史的な転換点となるでしょう。
強豪国の銘柄が続々上陸!ファンを魅了するこだわりのラインナップ
横浜市のラグビー専門スポーツバー「ラグビーダイナーセブンオウス」では、2019年08月23日現在、海外からの予約や問い合わせが殺到しています。店主の加藤丈司さんは、ニュージーランド代表の公式銘柄である「スタインラガー」に加え、南アフリカの「チェスターズIPA」を仕入れるなど、ファンの心理を突いた品揃えで迎え撃つ準備を整えているようです。
ここで少し解説を加えると、IPA(インディア・ペールエール)とは、ホップを大量に使用して作られるビールのスタイルで、強い苦味と華やかな香りが特徴です。特に今回の「チェスターズIPA」は、1995年大会の優勝メンバーであるチェスター・ウィリアムズ氏にちなんだ銘柄で、目の肥えたファンにはたまらない選定と言えます。こうした物語のある一杯が、観戦の興奮をより一層引き立ててくれるに違いありません。
私は、こうした飲食店の熱意こそが、日本のおもてなし文化の真髄だと感じます。単に酒を提供するだけでなく、相手国の文化や歴史を尊重した銘柄を用意する姿勢は、訪日外国人にとって何よりの歓迎になるはずです。2019年08月03日に行われた日本対トンガのテストマッチでも、店内は既に熱気に満ちていたそうで、本番での盛り上がりは想像を絶するものになるでしょう。
「ビール切れは許されない」開催都市の切実な在庫争奪戦
一方で、需要の爆発に不安を抱える現場も少なくありません。札幌のアイリッシュパブでは、通常の週末の5倍にあたる1300杯分の在庫を確保したといいます。英国風パブの「HUB」も、新横浜店では普段の7倍もの生樽をストックする計画です。ラグビーの強豪国であるイングランドやアイルランドの人々は、日本人とは比較にならないペースでビールを嗜むため、予測が非常に困難なのです。
一部の店舗では、既にビール会社から「追加注文は受けられない」という通告を受けているケースもあり、在庫の確保は死活問題となっています。外国人が好む「パイント(約570ミリリットル)」サイズでの注文が相次げば、用意した在庫もあっという間に底をつくかもしれません。現場の店主たちが「開幕してみないと読めない」と頭を抱えるのも、無理のない話だと言えるのではないでしょうか。
1リットルジョッキに売り子300人!スタジアム内外の総力戦
スタジアムの外でも、メーカー各社が知恵を絞っています。サントリーは大分や別府で700ミリリットルの大ジョッキを投入し、アサヒやキリンも横浜中華街などで1リットルサイズという巨大な器で勝負に出ています。横浜中華街では2019年の大会期間中に合わせて初の夜市を開催し、深夜までファンの余韻を受け止める態勢を整えており、街全体がラグビー一色に染まっています。
公式スポンサーのハイネケンを販売するキリンビールは、2019年09月の生産量を前年比2.5倍に引き上げるという驚異的な増産体制を敷きました。さらに、2019年11月02日の決勝戦が行われる横浜国際総合競技場では、300人以上の売り子を動員する予定です。これは東京ドームのプロ野球の2.5倍という規模であり、ハーフタイムに列に並んで後半を見逃すという悲劇を防ごうとする執念が感じられます。
ラグビーは「ノーサイド」の精神、つまり試合が終われば敵味方関係なく称え合う文化が根付いています。その中心にあるのが、常に美味しいビールです。私は、この大会が単なるスポーツイベントに留まらず、ビールを通じて世界中の人々が友情を育む素晴らしい機会になると確信しています。皆さんも、歴史的な瞬間を祝うための一杯を今のうちに決めておいてはいかがでしょうか。
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