2019年6月12日の夜、日本時間の13日未明になりますが、世界中が注目する中で安倍晋三首相とイランのロウハニ大統領による首脳会談が行われました。緊迫する中東情勢の緩和を目指した今回の訪問ですが、会談後の共同記者発表で首相の口から語られたのは、意外にも情緒的で温かい言葉でした。首相は「古い友人と再会を果たすことができた。そんな気持ちでこの場に立っている」と述べ、会場を和やかな空気で包み込んだのです。
実は安倍首相にとって、イランは単なる外交訪問先の一つではありません。今から36年前の1983年、当時外相を務めていた父・安倍晋太郎氏の秘書官として、この地を訪れているのです。首相は当時の印象について、「テヘランの悠久の歴史を感じさせる威厳ある町並みは大きな感動であり、今も忘れ得ぬ思い出だ」と振り返りました。若き日の首相が父の背中を見ながら感じた異国の情景が、時を超えて現在の外交に彩りを与えていると言えるでしょう。
時を超えた父子の物語にSNSでも反響
このエピソードが報じられると、SNS上では多くの驚きと感動の声が上がりました。「外交は冷徹な駆け引きだけじゃない、こうした人間ドラマがあるから面白い」「36年前にお父さんと見た景色を、今は一国の首相として見ているなんて感慨深い」といった反応が見られます。また、「父の遺志を継いで平和のために汗をかく姿は応援したい」という、安倍首相の姿勢を評価するコメントも散見され、多くの国民がこの「歴史的な再訪」に何らかのストーリーを感じ取っているようです。
関係者によれば、今回の訪問にあたり、首相は36年前の会談記録を丹念に読み返して準備を整えたそうです。興味深いことに、当時大統領だったハメネイ師は、現在はイランの最高指導者という立場にあります。かつて父・晋太郎氏と共に会った人物と、今度は自身が首相として対峙するという巡り合わせには、外交の重みと歴史の不可思議さを感じざるを得ません。最高指導者とは、国の政治や宗教の最終決定権を持つ絶対的な存在であり、その人物との過去の接点は非常に大きな意味を持つはずです。
私個人の意見としては、今回のイラン訪問が単なる政治的なパフォーマンスで終わらず、こうした「個人的な記憶」や「情」の部分で信頼関係を築くきっかけになることを強く願います。米国とイランの対立が激化する中で、日本が果たせる役割は決して簡単ではありません。しかし、36年という長い歳月を経て紡がれた「縁」は、理屈を超えた対話の糸口になる可能性を秘めています。父から子へと受け継がれた外交のバトンが、中東の地に平和な風を吹かせることを期待してやみません。
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