皆さんは、一つの大学から1600人もの学生が忽然と姿を消すという異常事態をご存じでしょうか。2019年06月13日、文部科学省などの調査により、東京福祉大学(東京・豊島区)において、なんと1600人もの留学生が所在不明になっているという衝撃的な事実が明るみに出ました。これは単なる大学の管理不足というレベルを超え、教育機関が「隠れ蓑」として機能してしまっている日本の闇を浮き彫りにしています。
問題の温床となったのは「学部研究生」という枠組みです。これは本来、正規の課程とは別に特定の研究を行うためのポジションですが、同大学はこの定員外の募集枠を、事実上の留学生の受け皿として悪用していた疑いが持たれています。十分な教育環境を提供しないまま大量に受け入れ、結果として不法就労の足掛かりとなっていた実態が見えてきました。まさに「脱法ビジネス」と言わざるを得ない状況です。
数値合わせの「留学生30万人計画」が招いた悲劇
政府はかねてより「留学生30万人計画」を掲げ、積極的な受け入れを推進してきました。その結果、2018年度の留学生総数は約29万9千人に達し、目標達成は目前です。しかし、この数字の裏には大きな歪みが生じています。当初の目的であった「高度人材」の獲得ではなく、実際には単純労働の担い手として、ベトナムやネパールなどからの留学生が急増しているのです。数字だけを追い求めた政策のツケが、今まさに回ってきたと言えるでしょう。
文部科学省は今回の事態を受け、在籍管理が不適切な大学に対しては、新たな留学生への在留資格を与えないという新制度を導入する方針を示しました。しかし、これだけでは「トカゲのしっぽ切り」に終わる懸念があります。なぜなら、大学だけでなく、都道府県が所管する日本語学校や専門学校もまた、定員割れを埋めるために安易な受け入れを行っているケースが後を絶たないからです。
ネット上の怒りとこれからの日本への提言
このニュースに対し、SNS上では「大学が人身売買のブローカー化している」「補助金目当てのビジネスなら即刻認可を取り消すべきだ」といった厳しい声が溢れかえっています。また、「真面目に勉強しに来ている留学生が一番の被害者だ」という、システムに翻弄される学生たちへの同情の声も少なくありません。多くの国民が、日本の教育と移民政策の現状に強い不信感を抱いていることが分かります。
私自身、この問題は教育の崩壊であると同時に、日本の「労働力不足」に対する欺瞞だと感じてなりません。正面から外国人労働者を受け入れる議論を避け、留学生という名目で安価な労働力を確保しようとする構造そのものにメスを入れるべきです。今回のような脱法的なビジネスを根絶するためには、教育機関任せにするのではなく、国が責任を持って日本語教育や在籍管理を一元的にチェックする仕組み作りが急務ではないでしょうか。
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