2019年最新の財政検証から読み解く将来の年金受給額!所得代替率の低下に備える賢い自助努力のススメ

2019年08月28日、厚生労働省は将来の年金制度の健全性を測る「財政検証」の結果を公表しました。今回の試算によれば、最も楽観的な経済成長を前提とした場合でも、モデル世帯(夫婦)の年金給付額は2046年度に月額26.3万円になると予測されています。一見すると現在の支給額より4.3万円増えているように感じますが、これは将来の物価上昇を織り込んだ「名目額」に過ぎない点に注意が必要です。

実質的な購買力が低下する中で、私たちが注目すべき指標が「所得代替率」という数字でしょう。これは現役世代の平均的な手取り収入に対して、年金額がどれくらいの割合になるかを示すものです。現在は61.7%を維持していますが、2046年度には51.9%まで下落する見通しが示されました。つまり、現役時代の約半分程度の収入で生活をやりくりしなければならない時代が、すぐそこまで迫っていることを意味しています。

この衝撃的な発表を受けて、SNS上では「やはり公的年金だけでは生活できないのか」「若いうちから投資を始めないと危ない」といった将来への不安が渦巻いています。一方で、政府が「マクロ経済スライド」と呼ばれる調整機能を適用し、現役世代の負担を抑えつつ制度を維持しようとしている姿勢を冷静に評価する声も目立ちます。今の日本において、年金はあくまで「生活のベース」であり、全幅の信頼を置くのは難しいというのが共通認識になりつつあるようです。

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マクロ経済スライドの仕組みと私たちが取るべき生存戦略

専門的な用語になりますが、ここで重要となる「マクロ経済スライド」について解説しておきましょう。これは、社会全体の現役世代の減少や平均余命の伸びに合わせて、年金の給付水準を自動的に調整する仕組みを指します。いわば、制度を破綻させないための「安全装置」ですが、その副作用として受給者の実質的な取り分が減ってしまうのは避けられません。少子高齢化が進む中、国は支え手を増やすために必死の改革を進めています。

私個人の見解としては、もはや「国に任せておけば安心」という思考停止の状態は、非常にリスクが高いと感じてやみません。所得代替率が5割強まで下がるという予測は、これまでの「老後は年金で悠々自適」というモデルが完全に崩壊したことを告げています。もちろん公的年金は一生涯受け取れる強力な保険ではありますが、それだけで全てのライフスタイルをカバーするには限界があることを直視すべきではないでしょうか。

これからの時代を生き抜くためには、早い段階からiDeCoやNISAなどの制度を活用した「自助努力」による資産形成が不可欠になるでしょう。公的な支えが細くなる分、自分自身の力で「第2の年金」を作り出す知恵が求められています。政府が支え手の拡大を急ぐ一方で、私たち個人も自らの足で立つ準備を始めるべき時が来ています。2019年の今、このデータを警鐘として受け止め、自身のマネープランを再点検することをおすすめします。

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