日本のベビー用品市場を牽引するユニ・チャームの高原豪久社長が、2019年08月28日に中国市場における深刻な現状を明かしました。現在、中国政府による転売規制の強化という逆風が吹き荒れており、その影響は日本メーカー製おむつの市場価格にまで波及しています。これまで高品質な「メイド・イン・ジャパン」として重宝されてきた製品が、皮肉にも供給の偏りによって安値で取引される事態を招いているのです。
高原社長の指摘によれば、おむつを手にする消費者の数自体は増加傾向にあるものの、市場に安価な商品が溢れたことで全体の利益率が著しく低下してしまいました。この「利益なき繁忙」とも言える状況は、企業にとって極めて危機的な局面でしょう。ブランド価値を維持しながらいかに適正な価格で届けるかという、非常に難しい課題を突きつけられています。まさに、これまでの勝ち筋が通用しなくなるような大きな岐路に立たされているといえます。
ここで注目すべき「転売規制」とは、電子商取引法(EC法)の施行などにより、個人が海外で購入した商品を非公式に販売する、いわゆる「代理購入(代購)」を厳格に取り締まる動きを指します。以前はこのルートが販路の大きな柱でしたが、正規ルートへの一本化が進む過程で在庫がだぶつき、価格競争が激化してしまいました。SNS上でも「安く買えるのは嬉しいけれど、品質管理は大丈夫なのか」といった、消費者の不安と期待が入り混じった声が目立っています。
私自身の見解としては、この変化はユニ・チャームが「量」から「質」への転換を完了させるための、避けては通れない試練だと捉えています。単なる日用品としての販売から、高付加価値な体験を提供するブランドへと昇華できるかが鍵となるでしょう。かつての転売頼みのモデルから脱却し、公式チャネルでの信頼を再構築する力こそが、将来の命運を分けるはずです。今後の同社がどのような革新的な一手を投じるのか、その動向から目が離せません。
コメント