2020年に開催が迫る東京オリンピック。そのマラソン代表の座を目指す有力選手の一人が、日本郵政グループに所属する鈴木亜由子選手です。2018年の北海道マラソンで見事優勝を飾るなど、着実に実績を積み重ねている彼女が、いよいよ2019年9月の代表選考会**「MGC(マラソングランドチャンピオンシップ)」に挑みます。27歳、愛知県出身の鈴木選手に、レースへの意気込みだけでなく、その素顔にも迫る「10の質問」を敢行しました。彼女の魅力的な人柄と、ストイックな競技生活の一端をぜひご覧ください。
まず、遠征や合宿が多いアスリートにとって気になる「食」について伺ってみました。鈴木選手は以前、独特の香りが特徴的なパクチーが苦手だったそうですが、現在は見事に克服されたそうです。初めて訪れたアメリカのボルダーでの合宿中、現地のベトナム料理店で「大量に出てきた」経験を機に、食べられるようになったと笑います。食わず嫌いだったものにも果敢に挑む姿勢は、競技にも通じるものがあるのかもしれませんね。そして、長期間の合宿に欠かせない「必携アイテム」としては、お祖母様お手製の黒にんにくを挙げてくれました。お祖母様から定期的に「いる?」と連絡が来るという愛情のこもった一品で、普段の生活でも疲れた時に食べているというエピソードからは、ご家族との温かい絆が伝わってきます。
📚文武両道の秘訣と心に残る一冊
鈴木選手といえば、その名古屋大学出身という経歴から「文武両道」の秘訣にも注目が集まります。彼女自身は「割と集中力があった気がする」と謙遜されていますが、ご実家がお米屋さんで人の出入りが多かったため、自然と隙間時間を見つけて勉強する習慣が身についたそうです。物事へ没頭できる集中力と、時間を効率的に使うスキルこそが、まさに快挙を支える土台になっているのでしょう。
また、時間に余裕がある時の過ごし方については散歩がお好きだそうです。意外にも、お店での買い物は優柔不断な一面があるため「あまり好きではない」とのこと。その優柔不断ぶりを物語るのが、財布の買い替えにまつわるエピソードです。10年近く愛用した財布を買い替える際、30分も迷って決めたにもかかわらず、帰宅途中に「やっぱり違う」と感じてしまったそうです。しかし、一度購入した店に戻っても返品はできなかったため、「これも運命」と受け入れて使い続けているというお話からは、彼女の飾らない人間性が垣間見えます。
そんな鈴木選手が最近読んで感銘を受けた本は、ベストセラーにもなった『嫌われる勇気』でした。彼女はチームのキャプテンを務める中で悩んだ時にこの本を読み、「良かった」と語っています。彼女自身が「あんまりみんなに発破をかけてやる方ではない」という性格であることを踏まえると、アドラー心理学に基づく「自己の課題と他者の課題を切り離す」という考え方が、リーダーとしての在り方を考える上で大きな支えになったのかもしれません。
🏃♀️アスリートとしての視線とゲン担ぎ
スポーツの祭典であるオリンピックに関して、最も印象的な場面を尋ねると、2014年のソチ冬季五輪におけるフィギュアスケート・浅田真央選手のフリーの演技を挙げられました。その時の演技をテレビで見て、自然と涙がこぼれたという経験は、一流アスリートが持つ感動への共感力の深さを示しています。これは、同じ「表現者」として、魂を込めた演技やプレーに心を打たれたからでしょう。
そして、いよいよ目前に迫る東京オリンピックやMGCは、日本の猛暑の中で行われることが予想されています。この過酷な状況について鈴木選手は、「自分では暑さに弱いイメージはない**」と語り、「むしろ暑くなるほどいいのかな」と前向きな姿勢を見せています。これは、暑さ対策に自信を持っていること、あるいは精神力で他の選手に負けないという強い決意の表れでしょう。彼女のレースでの「強さ」を期待させます。
レース前には、気持ちを高める**「勝負曲」も欠かせません。鈴木選手はももいろクローバーZの『走れ!』を聴くそうです。大学生の時にアイドル好きのお父様と行ったコンサートが、彼女とももクロを結びつけるきっかけだったと言います。彼女の爽やかなイメージと、前向きなアイドルソングとの組み合わせは、とても魅力的ですね。そして、必ず行うルーティン(おまじない)**としては、スタートラインに立った時に両足をさすることを挙げています。これは小学生の頃に陸上クラブの先生から教わった「いいよ」と言われたおまじないで、長年にわたって彼女のレース前の緊張を和らげ、集中力を高める助けになっているのでしょう。2019年6月13日時点、MGCでの活躍を経て、来たる2020年東京五輪の舞台で、彼女が両足をさす姿を見られることを強く期待しています。
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