2019年6月13日、北海道日本ハムファイターズの吉田輝星投手が、札幌ドームでの広島東洋カープ戦に先発登板し、見事にプロ初勝利を挙げました。あの金足農業高校のエースとして甲子園を席巻してから約10ヶ月。背番号18を背負う18歳の若武者に対する期待は非常に大きく、平日にもかかわらず3万3千人を超えるファンが詰めかけたスタンドは熱気に包まれていました。
しかし、本人は「あまり緊張はしなかった」と語るように、その表情は柔らかく、マウンドさばきも堂々としたものでした。初回、先頭打者の長野久義選手に自身の持ち味であるストレート、つまり直球を続けた結果、ライト前ヒットを許してしまいます。さらにフォアボールを二つ与え、いきなり一死満塁の絶体絶命のピンチを招いてしまったのです。
ところが、「初回のピンチはいつものこと」と動じる様子は微塵もありません。続く西川龍馬選手に対しては、自分の生命線とも言える直球一本で勝負を挑み、見事な3球三振に打ち取りました。そして、磯村嘉孝選手を緩いカーブでサードゴロに仕留め、この大きなピンチを失点ゼロで切り抜けたのです。この強心臓ぶりこそ、彼が持つ最大の魅力であり、大舞台でこそ輝く資質だと感じます。
彼の投げる直球は、球速こそ140キロ台前半から、力を入れた時で140キロ台後半を計測する程度ですが、そのきれいな回転で投げ込まれるボールは、打者からはまるで浮き上がるように見える、いわゆる「伸びる直球」です。この感覚が、打者のバットがボールの下をくぐってしまう要因となり、この日も直球で4つの空振り三振を奪っています。このピッチングには、吉田投手自身も「指にかかったボールは通用した」と確かな手応えを感じているようでした。
プロ入り後、二軍では9試合に登板し、防御率4.15と必ずしも順調な結果を残していたわけではありません。それでも、栗山英樹監督は「結果が良くても悪くても大きな意味がある」と彼を初登板のマウンドに送り出しました。その期待に見事に応え、5回を投げて1失点という堂々たる内容で初勝利を手繰り寄せたのです。監督も「チームに新しい風を持ってきてくれた」と18歳の若者の活躍を心から喜んでいらっしゃる様子でした。
この日の投球内容は、今後が非常に楽しみになる84球であったと言えるでしょう。甲子園という大舞台で証明した底知れぬ実力と、プレッシャーを跳ね返す強心臓。この類まれな才能を持つスター選手の誕生を、多くのファンが直感したに違いありません。プロの舞台でさらなる成長を遂げ、チームの核となっていくことに大きな期待が持てます。
SNSで飛び交う熱狂の声と、吉田輝星投手への期待
この歴史的な初登板、初勝利のニュースは、試合直後からインターネット、特にSNS上で大きな反響を呼びました。「#吉田輝星」がトレンドワードに入り、「甲子園からのスターが遂にプロでも結果を出した」「あの魂のストレートはやっぱり通用する!」「日本ハムの未来は明るい」といった、興奮と称賛の声が溢れかえりました。また、「剛速球」ではなく、彼の特徴的な「伸びる直球」で空振りを奪う投球スタイルに注目する、野球ファンならではの深い分析コメントも多数見受けられました。
多くの人々が、彼のピッチングから放たれる躍動感や、ピンチでも動じないメンタルの強さに魅了されています。プロ野球という新たなステージに足を踏み入れたばかりの若き才能が、今後どのような成長を遂げていくのか。彼の持つポテンシャルは計り知れず、日本の野球界を背負って立つような、球界の顔となる活躍を見せてくれるに違いありません。この初勝利をきっかけに、今後の登板からも目が離せないでしょう。
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