【5G最前線】ベライゾンが次世代通信規格を加速!エリクソン出身CEOが仕掛ける「ミリ波」戦略と対応スマホ投入の衝撃

米国の通信業界をリードするベライゾン・コミュニケーションズが、次世代通信規格**「5G」事業の展開を大々的に加速しています。2019年5月中旬には、ついに韓国サムスン電子製の5G対応スマートフォンを発売し、その対応基地局を年内に30都市以上に広げる計画です。この積極的な動きを推進しているのは、昨年2018年8月に最高経営責任者(CEO)に就任した、スウェーデンの通信機器大手エリクソン出身のハンス・ベストベリ**氏です。通信網構築のプロフェッショナルである同氏を迎え、ベライゾンは業界トップの強みを活かし、いち早く5Gサービスを提供することで、競争の激化する市場で顧客を確実に取り込みたい考えでしょう。

ベライゾンは、2019年4月上旬に米国で初めて携帯端末向けの5G商用サービスを開始しました。当初の対応端末は米モトローラ・モビリティー製で、5Gの電波を受信するためには外付けの装置が必要でしたが、今回登場したサムスン製の**「ギャラクシー S10 5G」**は、6.7インチ(17センチ)の大型ディスプレーと複数のカメラを搭載した一体型モデルです。これにより、利用者の利便性が大幅に向上し、高い支持を集めることが期待されます。

実はベライゾンは、携帯向けサービスに先立ち、2018年10月には家庭向け5Gの試験サービスを米国の4都市で開始していました。そして2019年4月には、シカゴとミネアポリスで、当初の予定より1週間も前倒しして携帯向け商用サービスをスタートさせたのです。ほぼ同時期にサービスを開始した韓国のSKテレコムをはじめとする大手通信3社との間では、「世界初」の看板をめぐる激しい競争が繰り広げられた格好となりました。このスピード感こそが、ベライゾンの5G戦略の真剣度を物語っています。

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🚀なぜベライゾンは5G展開を急ぐのか?業界トップの**「ミリ波」**戦略

ベライゾンが国内の競合他社に先んじて5G展開を急ぐ背景には、「業界トップだからこそ顧客に選ばれる」という強い自負があるように見受けられます。同社は2017年に、5Gに適した高い周波数帯である「ミリ波」を多く保有する同業のストレート・パス・コミュニケーションズを、総額およそ31億ドル(当時のレートで約3,400億円)で買収しました。ミリ波とは、波長が非常に短い電波のことで、超高速大容量通信が実現できる一方、障害物に弱く、電波が届く距離が短いという特徴を持つ5Gの主要技術の一つです。

ベライゾンの通信網は、その広範囲なカバー率に定評があります。米調査会社ストラテジーアナリティクスによると、2019年3月末時点での契約件数はおよそ1億5,700万件で業界首位です。特に、高速通信網の整備が遅れがちな地方での「つながりやすさ」が、ベライゾンへの高い支持につながっていると分析できます。ライバルであるAT&TやTモバイルUSを上回る、4Gの全米カバー率はおよそ7割に達しており、この強固なインフラが5G展開の大きな追い風となっているのでしょう。

この5G戦略のキーマンが、前述のハンス・ベストベリCEOです。エリクソン出身で通信網構築の専門家として知られる同氏は、就任以来、全米の高速通信網構築に注力する戦略を明確に打ち出してきました。5G時代には、スマートフォンだけでなく、家電から自動車、医療機器に至るまであらゆる機器がインターネットにつながるIoT(モノのインターネット)社会が到来します。信頼性の高い通信網をいち早く実用化すれば、それだけ囲い込める市場も大きくなるという明確なビジョンがあるのです。これは、国内最大のライバルであるAT&Tがメディア大手「タイムワーナー(当時)」の買収に巨額の資金を投じた戦略とは対照的であり、ベストベリ氏の**「通信インフラ重視」**の姿勢が際立っています。

💡本格普及までの課題と今後の展望:見切り発車の声に対する私の見解

しかしながら、5Gの商用サービスが本格的に普及するまでには、まだいくつかの課題が残されていることも事実です。例えば、米イリノイ州シカゴの中心部では、障害物や歩く場所によって、利用者の端末が5Gと4Gの間を頻繁に切り替えてしまうことが判明しています。ベライゾンの広報担当であるアンディ・チョイ氏も「日々、5Gのカバーエリアを広げている」と述べており、現状では通信網の整備はまだ途上にあると言わざるを得ません。

これは、ミリ波の特徴とも関連しています。アンテナ1基から電波が届く距離は約240メートル以下と短いため、基地局の数を大幅に増やす必要があります。さらに、基地局に対する端末の角度や、利用者がスマートフォンを握る体勢によっても通信速度に影響が出るため、地元紙や利用者からは**「5Gの電波が見つけられない」という声も上がっています。現時点では、アンテナの位置を正確に把握していないと、安定した5Gスポット**を見つけるのは難しいのが実情です。

また、現段階の5Gサービスは、自動運転や仮想現実(VR)といった具体的なキラーコンテンツや応用分野での活用方法がまだ明確に見えていません。ベライゾンは5G契約で無制限プランに月10ドルの追加料金を設定しているものの、特別なコンテンツ提供は行っておらず、「見切り発車ではないか」と一部で皮肉る声も聞かれます。しかし、私はこの**「見切り発車」こそが、5G時代の主導権を握るためのスピード戦略**だと考えています。まずインフラと対応端末を提供することで、市場に5Gの種をまき、将来的な応用技術の進化を促す狙いがあるのでしょう。

2019年から2020年にかけては、AT&Tやスプリントなどが相次いで携帯向け5Gサービスの商用化に乗り出す見通しです。ベライゾンが現状の優位性を保ち続けるためには、通信環境のさらなる安定化と、利用者を魅了するような革新的なサービスの両面でのテコ入れが不可欠でしょう。ベストベリCEO率いるベライゾンが、どのようにこの初期の課題を克服し、真の5Gリーダーシップを確立するのか、今後の展開に注目が集まります。

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