日本の経済状況を占う重要な指標である国内総生産(GDP)について、気になる予測が飛び込んできました。内閣府が2019年09月09日に発表を予定している2019年4〜6月期の実質GDP改定値は、当初発表された速報値の年率1.8%増から引き下げられる公算が大きくなっています。景気の力強さを測る物差しが、少し下方へ修正される見通しとなってきました。
今回の下方修正が予測される最大の要因は、企業の「設備投資」が振るわなかった点にあります。先日発表された法人企業統計によりますと、ソフトウェアを除いた全産業の設備投資額が、前の期と比べて1.6%減少しました。これは実に3四半期ぶりのマイナス成長であり、これまで日本経済を下支えしてきた企業の投資意欲に、一時的なブレーキがかかった形と言えるでしょう。
ここで改めて「GDP(国内総生産)」について解説します。これは一定期間内に国内で生み出された付加価値の合計を指し、国の経済活動の規模を示す最も代表的な指標です。特に「実質GDP」は、物価の変動による影響を取り除いて計算されているため、純粋な経済の伸びを把握するのに適しています。今回注目されている「改定値」は、速報段階では反映しきれなかった詳細な統計データを加えて再計算した、より精度の高い数値です。
民間エコノミストたちの分析によれば、修正後の実質成長率は年率換算で1%弱から1%台前半に落ち着くのではないかと推測されています。堅調だったはずの速報値から一転し、やや慎重な見方が広がっている状況です。米中貿易摩擦などの不透明な国際情勢が、じわじわと国内企業の投資心理に影を落としているのかもしれません。
SNS上では今回のニュースに対し、「やっぱり景気が良いという実感がない」「消費増税を控えているのに不安な数字だ」といった、生活者の切実な声が多く寄せられています。一方で、「一時的な調整局面であり、深刻に捉えすぎる必要はない」という冷静な意見も見られ、今後の日本経済の底力が試されている局面だと言えるのではないでしょうか。
編集部としての見解ですが、今回の設備投資の落ち込みは、企業が将来の不確実性に備えて「守り」の姿勢に入った証左だと感じます。経済成長には投資という「攻め」の姿勢が欠かせませんが、世界的な景気後退懸念がある中では無理もありません。政府には、企業が再び前向きな投資を行えるような、具体的で安心感のある経済政策の提示を強く期待したいところです。
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