🔥【2019年6月】日米貿易戦争回避なるか?自動車・農産品の関税交渉で米国が早期合意を迫る深層を徹底解説!

2019年6月14日、日米両政府は閣僚級での関税交渉を開始しました。これは、両国間の物品、つまり貿易品全体にかかる関税、言い換えれば輸入品にかかる税金について話し合いを進める重要な局面に突入したことを意味します。しかし、交渉の焦点や優先順位を巡り、日本と米国の間には大きな隔たりが存在します。トランプ米大統領が熱望する早期合意への道のりは、決して平坦ではないでしょう。

今回の交渉は、6月12日(日本時間13日)の次官級非公式協議を経て、本格化しました。次官級協議では、9,000を超える関税の個別品目について、現在の税率や輸出入のデータなど、具体的な情報交換が行われています。そして13日(日本時間14日)には、日本の茂木敏充経済財政・再生相と、米国のロバート・ライトハイザー通商代表部(USTR)代表が顔を合わせ、どの品目の関税を引き下げられるか、という核心的な協議に進んでいるのです。

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🇺🇸米国が農産品先行を強く求める理由

米国側が交渉で最優先に掲げるのは農産品です。その背景には、トランプ大統領の強い政治的思惑が見え隠れしています。特に、米国を除く11カ国が参加する環太平洋経済連携協定(TPP)や、日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)が発効したことで、米国産農産物の相対的な競争力が低下しているという現状があります。このため、農家からは早期の妥結を求める声が非常に高まっていました。

米国の農家は、与党である共和党の伝統的な支持基盤です。米農業情報サイトAGウェブの世論調査(1月末時点)によれば、農家・牧場経営者のトランプ大統領の支持率は驚異の78%と、平均的な支持率を大きく上回る高水準を保っています。さらに、米中貿易戦争の報復措置として中国から大豆など農産物に高関税をかけられ、苦境に立たされている農家も少なくありません。このままの状況を放置すれば、トランプ政権の支持離れを引き起こしかねない、という焦燥感が米国政府にはあるのです。

この米国側の強い姿勢に対し、SNS上では「農家票狙いなのは明白」「貿易協定は農家や自動車産業など、国内の支持層にどう影響するかで全てが決まる」といった、政治的な動機を指摘する意見が多数見受けられます。私の意見としても、トランプ大統領の交渉戦術は常に国内政治、特に再選に向けた戦略と密接に結びついていると見て間違いないでしょう。

🇯🇵日本の主張と農業のセンシティブな問題

一方、日本側は農産品のみに焦点を絞る交渉には強い警戒感を持っています。もし農業分野のみが先行すれば、日本の関税引き下げばかりに議論が集中してしまう、という懸念があるからです。農業は安倍政権にとっても配慮が欠かせない、いわば政治的に極めて重要な分野です。特に、7月に控える参議院選挙を前に、農業分野の交渉を拙速に進めることは選挙に悪影響を及ぼしかねない、という強い警戒論が政権内に存在します。

日本政府は、関税の引き下げはTPPなどで既に認めた水準が最大限である、と主張しています。しかし、その「最大限」の定義を巡っては、日本の農家の間で不安が広がっているのが実情です。例えば乳製品では、米国がTPPを離脱する前に、12カ国全体で低関税での輸入枠7万トンが設定されていました。現行の11カ国によるTPPでは、この枠は既に満たされています。もし日米交渉で米国にも新たに低関税枠を設ければ、枠は実質的に7万トンよりも拡大することになります。農家はこれを**「実際はTPP超え」**と受け止める可能性があり、政府は非常に難しいかじ取りを迫られているのです。

🚗交渉のキーは自動車!トランプ大統領の戦略とは

このような状況から、日本政府は農業と工業品(自動車など)の交渉をセットで進めるよう強く主張しています。日本側は、米国が自動車や自動車部品を含む工業品の関税を引き下げなければ、日本の農家の納得が得られず、たとえ妥結しても日本の国会、つまり立法府での承認を得ることは難しいと訴えてきました。かつてのTPPでは、日本車にかかる2.5%の関税を25年で撤廃し、自動車部品の大部分を即時撤廃、全てを15年でゼロにする、という内容でした。日本はこの水準の適用を、今回の交渉で当然求めていくことになります。

しかし、トランプ大統領は自動車での合意を必ずしも急いでいません。その理由は、来年に迫る大統領選挙を控え、重視する自動車産業の動向を慎重に見極めているからです。トランプ大統領が前回の大統領選で勝利する原動力となった、中西部のラストベルト(さびた工業地帯)には、ゼネラル・モーターズ(GM)などのビッグスリー(米自動車大手3社)の工場が集中しています。特に、民主党候補をわずか0.3ポイントの僅差で制したミシガン州は、次期大統領選でも勝敗を左右する重要な州の一つであると言えます。

トランプ大統領は、自動車の追加関税や時には数量規制をちらつかせ、相手国に譲歩を迫る強硬な交渉手法を取っています。日本が農業先行という米国の主張を巧妙にかわしながら、トランプ大統領が望む**「早期合意」**へと道筋をつけることは、極めて困難な作業となるでしょう。今後も両国の閣僚級協議の進展から、目が離せません。

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