【投資家必見】シカゴ大豆先物価格が急騰!米国の悪天候による「減産観測」が市場を動かす(2019年6月)

2019年6月中旬、大豆の国際価格が突如として急伸し、世界の穀物市場に大きな波紋を広げています。指標となる米国シカゴ先物取引所(CBOT)の大豆先物価格(期近物)は、2019年6月12日の終値で1ブッシェルあたり8.78ドルを記録し、前日から約2%もの大幅な上昇を見せました。この急騰の背景にあるのは、世界最大の生産国である米国の生育環境に対する強い懸念です。

価格上昇の最大の要因として挙げられるのは、米国中西部を襲った悪天候です。この地域は、米国産大豆の主要な産地ですが、長引く雨の影響で、この時期に極めて重要な新穀(その年に収穫される予定の作物)の作付け作業が例年と比較して大幅に遅延しています。このまま雨模様の天候が続けば、作物の生育状況が思わしくなくなる「作況悪化」と、それに伴う「収穫量の減少」が避けられないのではないかとの観測が、市場関係者の間で急速に広がっているのです。

こうした状況を敏感に察知したのが、市場の動向を左右する投機筋(価格変動を利用して利益を得ることを目的とする投資家)です。彼らは、将来的に大豆の供給がタイトになる(少なくなる)ことを見越して、価格がさらに高騰する前に積極的に買いを入れる動き(買い先行)を見せました。実際、2019年6月13日夕方の時間外取引でも価格は1ブッシェルあたり8.8ドル台で堅調に推移しており、市場の強気なムードが継続していることがうかがえます。この動きに対し、SNS上では「悪天候リスクの顕在化が早い」「農産物市場のボラティリティ(価格変動の度合い)の高さに驚いた」といった、投資家からの反応が多数見受けられます。

米国農務省(USDA)は、2019年6月11日に発表した月例需給報告の中で、2019年9月に始まる「2019~20穀物年度」の米国産大豆の生産量および作付面積について、5月の予測値を据え置く判断をしていました。これは、現時点では公式な見通しとして減産の数字を織り込んでいないことを示しています。しかし、市場は既にこの公式見解よりも、現場の天候がもたらす現実的なリスクを重視し始めていると判断できるでしょう。この動きは、公式統計の発表を待たずに、市場参加者自身が将来の需給バランスを判断し、価格形成に反映させるという、先物市場の健全な機能が働いている証拠だと言えます。

私自身の見解では、天候がこれほどまでに穀物市場に大きな影響を与えるという事実は、現代の国際的なサプライチェーンの脆弱性を示していると考えています。大豆は、食料としてだけでなく、飼料やバイオ燃料の原料としても不可欠なコモディティ(商品)です。たった数週間の雨が、遠く離れた日本の食卓や畜産業界のコストにも影響を及ぼす可能性があるのです。今後、作付けの遅れをどこまで取り戻せるか、そして悪天候リスクが他の穀物にも波及するのかどうかが、当面の世界市場の最大の注目点となるでしょう。

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