2019年9月18日、東アジアの経済シーンに激震が走る決定が下されました。韓国の産業通商資源省は、安全保障上の信頼関係に基づき輸出の手続きを簡略化できる「戦略物資輸出優遇国(通称:ホワイト国)」のリストから、日本を除外することを正式に発表したのです。この措置により、これまでスムーズに行われていた日本への輸出にブレーキがかかる懸念が広がっています。
具体的にどのような変化が起きるのでしょうか。韓国政府は新たに「カの2」というカテゴリーを新設し、そこへ日本のみを割り当てるという異例の対応を取りました。これにより、通信サーバーや石油化学製品など、1,735品目にも及ぶ幅広い物資の輸出審査が厳格化されます。一度の許可で一定期間の輸出が可能だった「包括許可」の有効期間も、従来の3年から2年へと短縮される見通しです。
SNS上では、このニュースに対して「ついにやり返してきたか」「製造業へのダメージが心配すぎる」といった不安の声が相次いでいます。一方で、韓国から日本へ輸出を行っている企業は約100社未満に限定されているため、「実際の影響は限定的ではないか」と静観する意見も目立ちました。こうしたネット上の世論は、日韓関係の悪化による不確実性が企業活動に影を落としていることを如実に示しているといえるでしょう。
しかし、今回の措置には一定の救済策も用意されているようです。韓国政府は半導体メモリーの一種である「DRAM(ディーラム)」を戦略物資の対象外として設定しました。DRAMとは、コンピューターがデータを一時的に保存するための高速な部品であり、スマートフォンの動作にも欠かせない重要パーツです。このDRAMが除外されたことで、日本の電子機器メーカーへの致命的なダメージは当面回避された形となります。
日本企業の戸惑いと今後の懸念材料
日本の産業界に与える影響は、じわりと波及し始めています。一部の半導体関連メーカーは韓国産の汎用材料を使い続けており、今回の措置を受けて国内生産分への切り替えを検討し始めました。しかし、代替の調達ルートを確保するには数カ月の歳月を要すると見られており、一時的な物流の停滞や生産スケジュールの混乱を危惧する現場の緊迫感は高まるばかりです。
さらに深刻な懸念が指摘されているのは、私たちの生活に直結する灯油の供給体制です。日本の石油元売り各社は、国内の需要期に合わせて韓国の貯蔵施設に移していた灯油を再輸入するというサイクルを組んでいました。出光興産などの大手企業は、輸入手続きが煩雑化することで冬場の灯油が不足する事態を恐れており、必要であれば他国からの代替調達も視野に入れるという異例の構えを見せています。
編集者の視点から言えば、今回の韓国による対抗措置は、経済を交渉の道具とする「経済の武器化」が新たな段階に入ったことを象徴しています。表面上は事務的な輸出管理の見直しとされていますが、その背景には日韓の政治的な意地のぶつかり合いが見え隠れしてなりません。企業は政治のリスクに振り回される形となりますが、供給網(サプライチェーン)の多様化を急ぐことが、今まさに求められている喫緊の課題だと言えるでしょう。
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