2019年6月15日より、長野県軽井沢町において、主要20カ国・地域(G20)の環境・エネルギー担当閣僚による「持続可能な成長のためのエネルギー転換と地球環境に関する関係閣僚会合」が開催される運びです。この国際的な注目が集まる会議を前に、長野県から重要なメッセージが発信されました。それが、世界の自治体が連携し、地球規模の課題解決に取り組むことを誓う「持続可能な社会づくりのための協働に関する長野宣言」にほかなりません。
この「長野宣言」は、長野県の阿部守一知事と、自治体ネットワーク「イクレイ」(ICLEI – Local Governments for Sustainability)の日本支部であるイクレイ日本の浜中裕徳理事長が、開催を控える2019年6月14日に原田義昭環境大臣へ手交いたしました。宣言の主眼は、地球温暖化の原因となる気候変動や、海洋汚染などで深刻化するプラスチック廃棄物問題といった喫緊の課題に対し、地方自治体レベルでの連携と具体的な行動を国に働きかける点にあります。ここでいうイクレイとは、持続可能性の実現を目指す世界中の自治体が参加する国際的な非営利環境ネットワークを指しており、その影響力は小さくありません。
手交を受けた原田環境大臣は、「大事なことはいかに実現するかだ。頑張りたい」と述べ、この宣言の意義を認めるとともに、その実効性への意欲を示されました。本宣言は、軽井沢での閣僚会合開催に先立つ2019年6月13日までに、東京都やドイツのボン市など、国内外の実に119の自治体・団体から賛同を得ており、地方からのボトムアップの動きとして大きな期待が寄せられている様子がうかがえます。阿部知事は手交後の記者団に対し、「地方政府としても世界の連帯の下にエネルギー・環境問題に向き合っていきたい」と決意を語っており、長野県がこの問題解決の先頭に立とうとする姿勢が強く感じられることでしょう。
この一連の動きに対し、SNS上では「G20の成功に向けて地方自治体が具体的な行動を示すのは素晴らしい」「日本の地方が世界に貢献する良い機会だ」「長野宣言が実を結び、世界が変わるきっかけになってほしい」といった、国内外からのポジティブな反響が多数見受けられます。このような地方自治体が主体となった取り組みは、往々にして中央政府主導になりがちな国際的な環境問題の議論に、新たな視点と推進力を与える可能性を秘めていると私は考えます。地域の特性を活かしたきめ細やかな対策こそ、地球規模の課題を解決する鍵になるのではないでしょうか。
参加閣僚が日本の環境技術と文化を視察
G20関係閣僚会合の参加閣僚などは、本格的な会議に臨む前の2019年6月14日、長野県内の先進的な施設を視察されました。例えば、世界最大級の時計駆動装置工場であるシチズン時計マニュファクチャリングのミヨタ佐久工場(佐久市)や、日本の気候風土を活かした酒造りの現場であるマンズワインの小諸ワイナリー(小諸市)などが訪問先に選ばれています。これらの視察は、日本の高い製造技術や、自然との調和を重視した取り組みを世界に示す貴重な機会になったに違いありません。
また、会合を盛り上げるための地域住民の熱意も素晴らしいものです。G20関係閣僚会合軽井沢町推進町民会議などの主催により、各国参加者に水素エネルギーを使って沸かしたお茶を振る舞うイベントも開催されました。ここでいう水素エネルギーとは、燃焼時に二酸化炭素(CO
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)を排出しない、次世代のクリーンエネルギーとして世界的に開発が進められている技術を指します。このような細やかなおもてなしは、日本の環境技術への関心を高めるだけでなく、地元の歓迎ムードを伝える役割も果たしているといえるでしょう。

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