静岡の未来を守る!浜松いわた・しずおか焼津・三島の3信金が挑む「地産地消」の事業承継ネットワーク

静岡県内の経済を支える中小企業の皆様にとって、避けては通れない大きな壁が「後継者不足」です。この深刻な課題に対し、2019年09月19日、浜松いわた信用金庫、しずおか焼津信用金庫、三島信用金庫の3つの信用金庫が手を取り合い、画期的な連携を発表しました。これは、地域に根差した金融機関が互いの取引先情報を共有し、大切に育てられた事業を次世代へつなぐマッチングを強力に後押しする試みです。

今回の取り組みの核となるのは、経営コンサルティングのインクグロウ社が提供する「事業引継ぎ.net」という専用システムです。これは、事業を売りたい企業と買いたい企業の情報を、金融機関の担当者が登録・閲覧できる仕組みを指します。いわば、信頼のネットワークで結ばれた「企業のお見合いプラットフォーム」と言えるでしょう。3信金は2019年09月中に運用を開始し、初年度で3,000件という膨大な登録数を目指す意気込みを見せています。

SNS上では「地元の信金が動いてくれるなら安心感がある」「顔の見えるマッチングは地方にこそ必要」といった前向きな反応が広がっています。特に、売上高3億円規模の中小企業は、黒字経営であっても後継者不在で廃業を余儀なくされるケースが後を絶ちません。帝国データバンクの調査でも、県内経営者の平均年齢は上昇の一途を辿っており、70代や80代でも後継者が決まっていないという切実な実態が浮き彫りになっています。

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地域完結型M&Aが切り拓く、静岡経済の新しいカタチ

ここで重要となるのが「M&A(合併・買収)」という手法の活用です。かつては「身売り」というネガティブな印象もありましたが、現在は「事業のバトンタッチ」として前向きに捉えられています。全国規模のマッチングサイトでは相手が首都圏に偏りがちで、地元の経営者が気後れすることも少なくありませんでした。しかし、営業エリアが重ならない3つの信金が連携することで、静岡県全域をカバーする「地産地消」の承継が実現可能になります。

私自身の見解としても、この「地域完結型」のモデルは非常に理にかなっていると感じます。長年、地元企業に寄り添ってきた信用金庫だからこそ、帳簿上の数字だけでは見えない「企業の文化」や「経営者の想い」まで汲み取ったマッチングができるはずです。大手仲介会社が敬遠しがちな小規模な案件にも光を当てることで、地域独自の技術や雇用が守られる価値は、単なる手数料収入以上の社会的意義があるでしょう。

インクグロウ社はすでに北陸地方でも同様の取り組みを始めていますが、静岡県はその経済規模の大きさから、1県単独での集中支援が行われることになりました。信金側にとっても、取引先の廃業を防ぐことは自らの経営基盤を守ることに直結する死活問題です。官民一体となったこのプロジェクトが、静岡の産業界に新たな活力を注入する起爆剤となることを、多くの県民が期待の眼差しで見守っています。

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