🔥参院選直前!「石破茂」擁立構想は野党復活の切り札となるか?〜将来への不安を払拭する国家像が鍵〜【2019年6月16日】

2019年6月上旬、夏の参議院議員選挙に合わせた衆議院の解散・総選挙の可能性がささやかれるなか、野党の動きに注目が集まっていました。特に、国民民主党のベテラン議員が描いていたのは、衆院選後の特別国会における首相指名選挙で、自民党の石破茂元幹事長を推すという驚きの戦略です。単独政権を目指す立憲民主党との連携が難航するなか、国民民主党は、自党の玉木雄一郎代表でもなく、野党第一党の枝野幸男代表でもない、あえて石破氏を次期首相候補として擁立しようとしていたのです。

この構想の青写真は、「石破氏が自派の議員を引き連れて自民党を離党し、共に政権交代を目指す」というものでした。以前、2017年の衆議院選挙でも、旧希望の党が首相指名選挙で石破氏に投票する可能性が取り沙汰されたことがあります。石破氏が野党から注目される背景には、安倍政権下で冷遇されている彼の立ち位置に加え、野党、特に旧民主党出身の議員たちとの親和性の高さがあると言えます。

実際に、旧民主党で代表を務めた前原誠司元外相(現・国民民主党)は、2019年に入って石破氏と鉄道番組で共演しており、また、昨年には旧民主党の渡辺周元防衛副大臣(現・国民民主党)が音楽番組で石破氏と対談しています。渡辺氏は、お互いに昭和歌謡を好む理由について「右肩上がりだった日本の世相の象徴だから。単に懐かしむだけでなく、もう一度日本を元気にしたいという点で意気投合した」と当時を振り返っています。このように、個人的な交流を通じた関係性も、野党が石破氏を担ぎたいと考える一因になっていると推察されます。

しかし、自民党関係者は「現段階で石破氏は野党からのラブコールに応じる気はない」と断言しています。かつて自民党を離党し、後に復党した経緯がある石破氏にとって、再び離党することは非常に大きなリスクを伴う行為でしょう。歴史を振り返ると、野党を巻き込んだ倒閣運動として知られる「加藤の乱」や「二階堂擁立構想」といった動きはありましたが、いずれも実現には至っていません。時の政府に反旗を翻すことが、いかに困難なことであるかを物語っています。

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💡「絵に描いた餅」にしないために〜国民の将来不安を払拭せよ〜

国民民主党が描く石破氏を担ぐという青写真が、実現性の乏しい「絵に描いた餅」で終わらせないためには、まず、夏の参院選で議席を増やし、存在感を高めることが最優先事項でしょう。国民民主党の当時の議席数は衆参で合計63議席に留まっており、2019年5月10日から12日にかけて実施された調査では、支持率は社民党と同じ1パーセントという厳しい状況に置かれていました。

議席増加や支持率アップに向けた秘策は何でしょうか。私は、野党が国民に訴えかけるべきは「将来不安の払しょく」と「安心や希望が持てる国家像」を示すこと、この一点に尽きるのではないかと考えます。国民の将来への懸念は深刻です。日本経済新聞が2018年秋に行った世論調査では、「老後に不安を感じている人」は全体の77パーセントを占め、特に30代から50代では8割を超える結果が出ていました。また、民間の調査でも20代の7割が将来に不安を抱いているというデータも存在します。

SMBC日興証券のアナリスト、下里裕吉氏も「将来に不安があるうちは、消費にお金をかけにくい」と述べ、経済への悪影響を強く懸念しています。さらに、金融庁の金融審議会が唐突に公表した「95歳まで生きるには夫婦で2000万円の蓄えが必要」という報告書は、多くの国民の不安を一層あおる形となってしまいました。この一連の動きに対して、SNS上でも「政府は国民の生活を軽視しているのではないか」「年金制度に希望が持てない」といった反響が多数寄せられ、国民の間に不信感が広がっている状況が見受けられます。

この国民の不安を解消し、希望を持たせるために、野党はより具体的な政策提案を行うべきでしょう。「日本の若者はなぜ希望をもてないのか」の著者である明治大学国際日本学部長の鈴木賢志教授は、スウェーデンを例に挙げます。スウェーデンは消費税が25パーセントと日本と比べて増税感は強いものの、幸福度ランキングで常に上位にあるのは、「選択肢が多く自由度が高い」ことが一因だと指摘しています。教授は、今回の年金制度の議論に際しても、単に貯蓄を推奨するのではなく、年金保険料の一部を投資に回せる仕組みを導入するなど、「自分で投資先を選べる選択肢」を設ける方が国民にとって有意義ではないかと提言しています。

石破氏がファンだと公言するアイドルグループ、キャンディーズの元メンバーで女優の伊藤蘭さんが、「まだエネルギーがあるうちに」と41年ぶりに歌手活動を再開させたことは、多くの人々に勇気を与えた出来事でしょう。野党や石破氏にも、国民が「将来が安心だ」と感じられるような国家像を描き出すエネルギーが、まだ残っているはずだと私は確信しています。

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